しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

MENU

2ch

【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

main.jpg

農業

こまつざき ふみお

小松崎 文男さん

24歳・鉾田第二高等学校出身

  • 1次産業
  • Border Vol.1
  • 男性
  • 茨城鹿行
  • 農家
  • 農業

大変な面もありますけど大切なのはやる気です。

「思い立った」って感じです

農業は今年の4月から始めました。だから、まだ始めて8ヶ月くらいしかたっていません。農業を始めようとしたきっかけは特になくて、実家が農家だったから、将来のことを考えて「継ごうかな」と始めました。「思い立った」って感じです。だから、前の仕事が嫌だったとか、逆に農業がすごく好きだったとかいうことはないですね。長男ですけど、親の仕事を継がなきゃいけないというのはなかったです。別に親から言われたということもありません。今、自分と同世代で農業をしている人は少ないんですが、ひとまず今は農業を続けていく気でいます。確かに大変な面もありますけど、収穫機などいろいろな機械もありますからね。要は、やる気の問題です。

農業をやろうなんて考えてなかった

高校時代は、いたって普通の生徒でしたね。放課後は友達と遊びに行ったり、集まって話したり。勉強はあんまりしてなかったですけど、今思うと、社会で生きるのにそんなに必要ないのかなと思います。今、農業という仕事をしていてもそうだし、前職もそうですけど、足し算と引き算、掛け算と割り算くらい覚えておけば問題ないですね。あとは、日本語。まぁ、これはほとんど学校は関係ないですけどね。

将来のこととかはあんまり考えてなくて、農業をやろうなんて考えてなかったです。むしろ、親の大変そうな姿を見てましたから、農業にはあんまり良いイメージは持っていませんでした。

実際に仕事してみてのギャップは、想像以上に重労働ってこと(笑)。親から「農業は大変だ」と聞いていたけど、想像以上でしたね。例えば、今やっているニンジンの収穫では、収穫したニンジンの入ったコンテナを運んだり、トラックに積んだりするのが重くて大変かな。でも、やらなきゃよかったとは思わないです。やってやれないことはないですから。

pic01.jpg
今年は芽が良く出て、ニンジンは豊作です。

ゆくゆくは経営者として

1年を通して、いろいろな作物を作っています。ニンジンは、7月下旬に種をまいて、12月~2月ぐらいまでが収穫。3月末にはジャガイモの種まき。5月ぐらいにはサツマイモを植えて、収穫のピークが10月。だいたいどの作物も、畑に肥料を入れて耕す→種まき→虫に食べられたり、病気にかかったりしないように消毒→収穫→出荷、という流れです。

朝は8時ぐらいから暗くなるまで仕事。定休はないですが、休みは自分で取ろうと思ったときに取ります。それから雨が降ると基本的に休みになります。収穫の時期などの繁忙期は休みが取れないし、時間も長いし、重労働なので、正直、雨が降ると嬉しいです(笑)。

1年を通して、暇な時期ができないように、いろいろな作物を作っているんだけど、8月はそんなに忙しくないかな。それは、各農家の作る作物によってばらばらなんですけど。

作業は、自分を含めて家族4人で分担して、協力してやっています。でも、メインは親ですね。俺はまだ始めたばかりなので修行中。親から言われたことをやっています。親は経営者として何を作るかとか、作業日程とか、相場を見て出荷するかどうかとかも考えてます。

もちろん、俺もだんだんには仕事を覚えて、ゆくゆくは経営者として、どうすればもっとより良い作物が作れるかを勉強したり、出荷とかお金に関するところに関わったりもしていきたいと思ってます。確かに、自分が農業を経営するってことになると、今以上に大変な面も出てくると思います。でも、経営者になることで、作物への愛着や気の入れようも変わってくるとか、もっと今とは違ったやりがいも出てくると思いますね。

pic02.jpg
ニンジンの形を見て、一瞬で出荷用か加工食品用かを見極めます。

給料はない!?

給料というのは、家族でやってるからなのか、もらってないです。必要な時にもらうようなかたちです。食費とか電気代とか、全部一括して親が支払っているので、自分個人として払ったことはないです。勤め人と比べると少し特殊な感じですね。

休日は、趣味のゴルフに行きます。月に1回は行きますね。それくらい遊ばないと割りに合わないですし。前の仕事と比べると休みの数は減ったけど、逆に前の仕事は、お正月とかお盆とかの休みが取れなかったことに比べれば、今のほうがそういう面では良いですね。

割り切らないとキリがない

やったらやった分だけ収入として返ってくるってところが魅力ですかね。前の仕事でもそうだけど、普通は仕事量が直接的に収入にはね返ってくることって少ない。だけど、農業は頑張って働いて作れば、その分収入になる。やりがいにもつながるし、魅力的な点ですね。まぁ確かに、どんなに頑張っても天候とかの影響で、思ったより出来が悪かったり、出荷しても安い値段しか付かなかったりすることはあります。でも、それは仕方ないことですから。割り切って考えてます。性格が前向きっていうのもありますけどね。でも農業は、収入とか出来とか、どうなるか分からないことが多いから、やっぱり心配ばっかりしてちゃキリがないんですよ。

あと、勤めの仕事より気を遣わないで自由にできる点は良いですね。勤めていると、上司とか部下とかどうしても気を遣わなくてはいけない時があるけど、うちは家族でやっているしね。

なんでも気持ち、やる気の問題

自分は今、農業をしているけど、これが自分の天職だとは言えません。まだ始めて8ヶ月だし、それで天職だって分かったらなんでも天職になっちゃう。だから今は、「農業は天職じゃなくて自分の仕事」ですね。これから天職かどうか分かってくるんだと思います。

確かに農業は汚れます。手は荒れるし、爪にも土が入るし、重労働だし、ただそんなこといちいち気にしてたら仕事にならない。俺自身そんなにかっこいい仕事だとも思ってません。でも、農業ってそういう仕事なんです。それさえ受け入れれば、やってやれないことはない。何回も言いますけど、なんでも気持ち、やる気の問題ですよ。

pic03.jpg
収穫には機械を使います。サツマイモを掘る機械ですが、冬はニンジンの季節なので、この機械を使っています。これで、10トン以上のニンジンを掘り出します。