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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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美容師(アシスタント)

うんの よしみ

吽野 好美さん

23歳・佐和高等学校〜国際文化理容美容専門学校国分寺校出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.5
  • 女性
  • 美容
  • 美容師(アシスタント)
  • 茨城県央

大変だなと思ったとき、思い浮かんでくるのはお客様。つらいときでもお客様が支えになっています。

取材者からの紹介

お洒落でかわいらしい吽野さん。仕事に対して誠実で、吽野さんらしさが仕事にとても合っているなと感じました。プロとしての責任感、お客様に対しての思いやり、仲間への気配り、どれをとっても素晴らしい心がけを持っていました。これからも、今以上に、お客様やスタッフたちに愛される素敵な美容師さんになって欲しいと思います。

美容師から離れ物足りなさを感じた

小さいころに母と一緒に行っていた美容室があって、そこで担当してくれていたお姉さんがすごくかっこよく見えて、物心ついた時から「絶対美容師になろう」、と思っていました。高校を卒業するときも迷わず美容の専門学校に進みました。

でも私、実は1回美容師を辞めているんです。美容師って「オシャレ」「かっこいい」というイメージが強いと思いますが、美容師の仕事は忙しく、日中は接客をして、夜は練習をして、休みも平日で週に1回ほどなので、理想と現実のギャップがありましたね。

それでも、美容関係の仕事には携わりたくて、美容室のフロント業務をやっていたんです。1年くらい美容師から離れていましたね。でも、物足りなさを感じていました。仕事ではいつもパソコンと向き合っていて、お客様とも、来店時とお帰りの際しか関わらないし、会話もほとんどしません。仕事は定時に帰れたのですが、美容師のころは早く帰ったことがなかったので、何をしたらいいかも分からないし、そういう事務的な仕事が自分は不得意なんだってそのとき気づきました。

自分がそういうことをしているときに、カウンターの向こうではお客様と接してる美容師がいるんです。その光景を眺めながら、「私だったらこんなヘアスタイルしたいな」と考えているうちに、「また美容師がやりたい」という気持ちが湧いてきたんです。それでもう1回やってみようと、ここで再スタートをしました。

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スタイリストの上司につきながら多くの技術を学んでいます。

オープニングスタッフへの特別な想い

今務めているお店がオープンしたのが2009年の6月で、オープニングスタッフで入りました。美容師を辞めて1年くらい過ぎていたので、技術的にもちゃんと手が動くのか不安でしたが、「まだ経験も浅くそんなきちんと技術を身に付けたわけでもないから」と開き直って、「一からやろう」と思い、技術を磨き直しています。美容師経験があるという変なプライドも捨てて、ゼロからスタートしたので、私より年下の子が先輩になったとしても、それはそれでしょうがないと割り切っています。

もう一度美容師を目指してからは、オープニングスタッフで再出発することに特別な想いがありました。でき上がった組織に入っていくのではなく、全て一からのスタートですし、みんなで作り上げていくことがしたかったんです。他に美容室はいくらでもあったし、「面接すれば合格」みたいなところがあり、実際にいくつか内定もいただいていたんですが、どうしても「もっといいところがあるんじゃないか」と思っていたんです。それで探していたらタイミング良くオープニングスタッフを募集していて、「私のためにここがあった!」と思って(笑)、すぐ電話して面接していただきました。自分がもう一度ゼロからスタートすることと、お店を一から作り上げることを重ねていました。

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自分のスタイルがお客様のお手本でありたいですね。

お客様が支えになって頑張ろうと思える

うちのお店では「夢シャンプー」といって、ベッドで横になってヘッドスパができるシャンプー台があります。私はこのヘッドスパが大好きなんです。お客様から、「気持ちよかったよ」と、お褒めの言葉を多くいただけるんです。それに、「また来るね」とか、「今度指名するね」「名刺ください」と言われるのですごく嬉しいですね。そうやってどんどん指名のお客様が増えていく喜びがありますね。

美容師はやっぱり技術が大切です。スタイリストになるとなおさらです。お客様がお帰りの際に、「ありがとうございます」とか「すごいかわいくなった」と言っていただいたり、笑顔になってくれると嬉しいですね。私もそうだったんですけど、ヘアスタイル一つで、そのお客様の印象が変わり、本来持っている魅力を引き出せます。それでお客様が、「こんな自分初めて」とか「このヘアスタイル本当は似合ったんだ」とか、すごく喜ばれてる姿を見ると、「幸せだな、やっててよかったな」と思います。

仕事でつらくなったときとか、何度か心が折れそうになって辞めたいなと思うことってやっぱりあるんですね。でも、そこで思い浮かんでくるのはお客様ですね。ヘッドスパに来てくれて、私がいないと、「じゃあ別の日にする」と言ってくれたり、荒れている手を見てハンドクリーム持ってきてくれたり、そういうことがあるとすごく嬉しいし、何か相談されたり相談したり、お客様とアシスタント以上の関係があるんでとアシスタント以上の関係があるんです。そういう関係を築けると、その人のために頑張ろうと思えますね。つらいときでもお客様が支えになっています。

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シザー、コームなどは常に携帯。

夢を追い続けるそれに向かって努力するだけ

この仕事をして協調性が身についたと思います。自分中心に動かないで、みんなで協力して、お互いを思いやって仕事をするようになりました。美容室は、お客様がいない時でも、自分の担当業務や掃除、薬品の在庫管理などやることはたくさんあります。それぞれが仕事を持っているので、どう行動すればお店がうまく回るか、仕事の手順や休憩など助け合いながらやっていくことで、相手をちゃんと想いやれる、気遣いができ、空気が読めるようになりましたね。

今は目の前の課題をこなすことで精いっぱいで、スタイリストがどんなものなのか自分でもまだ深く理解しているわけではないですが、スタイリストになるための様々なテストに合格することが目標です。スタイリストになると、自分のお客様を受け持てるようになって、アシスタントがやった仕事でも全部自分の責任になるので、どんな小さなことでも責任を持てるようになりたいです。

美容師は、休みも少ないし、みなさんからつらい仕事って思われるかもしれないんですけど、「なぜ続けているか」と聞かれると、「好きだから」なんです。お客様が喜んでくれるというやりがいがあったり、スタイリストになりたいという夢があったり、働くということは夢を追い続けることだと思っています。それに向かって努力するだけです。

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フロアでは常に笑顔。プロという自覚を忘れずに。

先輩上司から一言

最近は厳しい環境で育ってきた若者が少ないので、メンタル面が弱くなってきた気がします。僕はそのメンタル面をいかに鍛えていくかということを重視しています。叱る時でも、言葉の重みやトーンをあわせて伝わるようにしていますね。

彼女は、コミュニケーション能力が長けてることと、誰に対しても優しさを持って接したりとか、想いやりを持てるんですね。一番感心できる部分は、責任感が強いところ。それは僕も尊敬できるところです。

こういう仕事をしてる以上は、スタイリストになって欲しいという要望はありますが、何かで一番になって欲しい。それで一番目立って欲しい。彼女じゃないとどうしようもないというものを作り上げてもらいたいですね。お客様が彼女目当てに来ていただける、代わりのいない存在になってもらいたいです。

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