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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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旅行代理店営業

おおくぼ みのる

大久保 実さん

27歳・常総学院高等学校〜立教大学出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.6
  • 旅行
  • 旅行代理店営業
  • 男性
  • 茨城県央

旅の値段に正解はないんです。そこに価値をつけるのが僕たちの仕事。

取材者からの紹介

今でも学生の頃に力を入れていたバスケットボールを時々やっているという、スポーツマンの大久保さん。お話しすることにも慣れておられて、フランクに、楽しそうにインタビューに答えていただきました。先輩社員の方と話し合っているところを見て、良い信頼関係ができているように感じました。ちゃっかり、旅行情報も教えてもらっちゃいました。オススメの旅行先ということでお聞きした、中国の杭州にぜひ行ってみたいです。

高校時代はずっとバスケットボールをやっていたので、勉強はそんなにしませんでしたね。本当に部活バカで、部活以外の思い出がないくらいです(笑)。

大学でもバスケットボールを2年程やっていました。スキーサークルにも所属していて、部長にも選ばれてしまいました。そんなわけで、大学3年の3月までずっとスキーサークル一筋の状態。本格的に就職活動を始めたのは遅かったですね。僕は、旅行が好きだから旅行会社に入ったというわけではなく、ずっと「無形商品の販売」がしたかったんです。無形商品というのは、会社がつくった「もの」を売る固形商売とは違って、営業マン自身で内容を変えられるものです。ですから、就職活動は、広告・コンサルティング・旅行業界に的を絞って行っていました。最初に内定をいただいたのが日本旅行で、この会社なら値段もそうだし、どこの宿を選定するのか、どこの観光地に寄るのか、どんなスケジュールでどこの道を通って行くのかということまで、全部自分で考え、提案ができる。そういったコーディネートをできる環境に身を置きたいと思いましたね。

タイミングも非常によかったものですから、これは縁もあってということで、入社を決めました。

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高校の修学旅行は韓国でした。(写真中央右)

旅行会社って、お客様がご来店して、そこでパンフレットをご覧頂いて、打ち合わせをして…というイメージを持たれる方が多いと思いますが、私は団体旅行の営業をしています。学校や企業に行って、例えば「慰安旅行やりませんか」と提案をします。旅行だけじゃなく、大会やイベント・学会の宿泊斡旋・会場手配などの手伝いもしています。あとは、お客様の旅行に同行して添乗員をすることもあります。観光地の案内や、お客様が施設などを見学している間、次の観光先に人数や到着の時間を連絡したり、スケジュールの調整を行っています。宴会の料理内容の確認や、事前に案内できることの情報収集をしたりと、気が抜けないですね。添乗中って実は結構忙しいんです。

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入社してすぐは、仕事があまりないんですよ。だから飛び込み営業を数多くやっていました。営業先は自分で開拓しましたね。先輩の仕事についていって商談を見させてもらう機会もあったので、その会社の周りや、旅行などをしていそうな会社のビルをあたっていました。「旅行担当の方いらっしゃいますか。お話聞かせてください!」って何回も何回も…。なかなか花は咲きませんでしたけど(笑)。

最初に仕事が取れたのは、すごいちっちゃい少人数の旅行でした。けれど、その喜びはとても大きかったですよ。それを取るまでの道のりが大変でした。その分、度胸がついたと思います。旅行会社は華やかなイメージがありますが、実は大変で地味な業務も多いので、我慢強さが必要な仕事だなと思います。

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学生から社会人になった時のギャップは、実はあまり感じなかったんです。部活をやっていたということもあって、上下関係や言葉遣いというのをかなり厳しく教育をされていたものですから、すんなり入って行けました。成長したと思うことは、コミュニケーション一つにしても、堅苦しく話したほうがいいシーンと、ある程度フランクに話したほうがいいシーンとの使い分けができるようになってきたことです。最近痛感しているのは、手紙の重要性です。お礼状やお詫び状などの文章を、ただメールで送るのではなく、心をこめた手書にするとお客様に喜んでいただけます。誠意って伝わるんですね。学生のころは、そこに気付くことすらありませんでしたよ。ビジネス文書の勉強をしていなかったので、何気ない手紙一枚書くのも大変だと感じました。

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無形商品の難しさは、「定価はない」ところにあります。例えば、一万円のホテルであれば、食事の内容や部屋などをいろいろ比較して、一万円に見合うと思うから代金を払うわけです。でも、旅のコーディネート料というのはもともと比較する材料もないし、目に見えるものではないので、お客様がいくら払うのが適正なのか、値段に正解はないんですよ。それを二万円にするのか三万円にするのか、価値をつけるのが僕たちの腕の見せどころですね。お客様に喜んでいただけて、納得の上でお金を払ってもらえるというのが一番いい形。だから、お客様のご要望に応え、思い出としてずっと記憶に残るような、気持ちの良い旅行を提供できるよう心掛けています。お客様が旅行から帰ってきて、「楽しかったよ」って言ってくださる時には、やはり嬉しいですし、やりがいを感じます。

自分が自信を持ってお客様に提供したものに、高評価を受け続けるというのが、今の目標です。やりたいことが仕事に直結するケースは稀だと思いますが、そうでない場合も目の前のことを一生懸命やれば、いざやりたい仕事についたときの力になる。そう思いますね。

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先輩上司から一言

彼は、自分のポリシー・意志をしっかり持っています。私が考えていなかったことを言ってくれる時もあり、逆にハッとさせられます。芯がしっかりしていて、いい意味での図太さはとてもたくましく思えます。幅広い業種のお客様と関わっているので、引き出しの数も増えているようです。どんなお客様でも任せられるようになると思いますよ。そのために、これからも多くのことを吸収して、より人間的に成長してもらいたいですね。

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