しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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小学校教諭

  • 3次産業
  • Hope Vol.6
  • 女性
  • 小学校教諭
  • 教育・学習支援
  • 茨城県央

すぐに結果が出る仕事ではない。何が残ったかは後になってからわかる

取材者からの紹介

明るく快活な雰囲気を持った先生。会話の節々から、「児童に対する愛情や、教師という仕事への意気込み」が伝わってきました。「人を支えたい、それも自分らしく」がモットーということで、些細な質問にも笑顔で答えてくださいました。私もこんな先生に教わってみたかったと思いましたね。これからも、その明るさと優しさ(もちろん時には厳しい)を大切に、みんなに愛される先生でいて欲しいと思います。

昔から、人前で話をしたり人と接したりすることが好きだったので、「小学校教諭に向いているのでは」と思っていました。大学の教育実習で生徒を指導したとき「やったあ、できた」と生徒が嬉しそうに言ってきた時、そこで一緒に喜んでいる自分がいて、その瞬間がとても楽しかったんです。この体験があって、「教師という仕事は一生やっていくのに魅力があるな」と感じるようになりました。ほかの職業をあまり意識してこなかったようにも思いますが、いろんな角度からこの仕事について考え、また身近な先生方と関わる中で、「教師以外に自分らしくいられる仕事はない」と思いました。その気持ちがどんどん強くなってきたんです。

社会人になってからは、自分の仕事に対しても生活にしても、様々な責任がついてきて、「自分はまだまだ未熟で、足りない部分がたくさんある」ということに気がつけたと思っています。未熟さに気づいて、今度はさらにそれを自分で改善していこうという気持ちを持てたというのが、学生の時からの変化でしょうか。

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文化祭などは、いつも友達と大はしゃぎでした。(写真中央)

教師という仕事を一言でいうのは、なかなか難しいのですが、あえて言うなら、「子どもたち自身の生きる力を育て、それを間近で支えてあげる仕事」だと思います。それをふまえて、この仕事で何より大切なのは、「子どもと真摯に向き合うということ」だと感じています。言い換えれば、「子どもとの真剣勝負」ですね。彼らの喜怒哀楽に一緒に向き合って、うれしければ一緒にガッツポーズをしたり、ここぞというところでは真剣に怒ったりするというのも必要だと感じています。優しいだけではなく、場合によっては厳しく接しなくてはいけないときもありますが、出来るだけ子どもと近い気持ちで向き合っていたいと思っています。この仕事についてもう5年目になりますが、教師は比較的年齢層の高い方が多い職業です。言い換えれば、長年の経験を積み重ねたベテランの先生が多いんです。その意味で、どうしても未熟だなということを今も感じています。たくさんの先輩方を見ながらやっている状態で、自分には、学ぶべきことがまだまだあるということを実感しています。一緒に働いている先生方の仕事ぶりや、子どもとの接し方を見ながら、教わったり、いい所を真似させてもらったりしています。本当に日々勉強ですね。

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小学校の一日は同じ事をやっているようにも見えますが、今日はこの子が困っていた、あの子は出来なかったことが出来るようになって喜んでいたというように、ある意味毎日が違います。逆上がりの練習をするにしても、今日の体育を逃したら次のチャンスは来年までないかもしれないということを思うと、やはり今しかないと感じます。私たち教員は、目の前の子ども達を来年も担任できるかは分からないし、一年の残りを数えてみて、あと数ヶ月しかこの子たちとは一緒にいられないのだと思うと、ひとりひとりの子どもとのかかわりを大切にしたいなと感じますね。

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教師の仕事は、必ずしも成果が目に見えるものとは限りません。その子に何が残ったかというところを見たときに、そのときに結果が出ているとは限りません。先日、私が2、3年前に受け持った生徒から手紙が届いたのですが、「先生が担任の時に『もっとみんなの前に出る仕事ができると思うよ』といってくれたので、6年生では学級代表の委員長をやってみることにした」というようなことが書いてありました。あの子が…、と驚くと共に、子どもたちの人生において後々でも私の言葉が残っていく部分があるのだなと思えた瞬間で、とてもうれしく思いました。仕事をする上で、「基本は1年間の中での勝負」という思いでいるのはもちろんですが、それプラス、その後の児童の人生に良い意味でも、悪い意味でも影響を及ぼすわけです。「一生かかわっていく、つながっていく」その責任の重さを痛切に感じずにはいられません。だからこそ、この仕事にやりがいを感じるのです。

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私にとって働くというのは、子どもの成長を支えると共に、自分自身を見つめていくことです。出会った子ども達の笑顔が一つでも多く見られるようお手伝いをする、その中で、私自身も子ども達からたくさんのことを学びます。子どもの成長と共に私自身も成長するのです。「共に笑い、共に学ぶ」これが、私の仕事に対するこだわりといえるでしょうか。

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今後は、私らしさを生かしながら、「子どもたちの頑張る」のきっかけ作りの担い手として役立っていけるような教員が目標です。「やったあ、頑張ろう」という達成感や喜びの経験を多くの子どもたちに持たせてあげたいですから…。それが他の人のまねではなく、あくまでも私らしいやり方で、子どもたちに夢を与えられるような立場になれるといいなと思っています。

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先輩上司から一言

彼女はどの児童にも公平な姿勢を持っていますね。人はどうしても好き嫌いが無意識のうちに出てしまうので、それがないというのは素晴らしいことだと思います。今後も確固たる自分の教育信念を持って前進して頂きたいですね。ともすれば、意固地と頑固は紙一重。相手の感性や価値観を理解してあげて、自分も変化できるように謙虚な姿勢で学び続ければ、年を取ってもますます輝くようになると思います。期待しています。

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