しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

MENU

2ch

【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

main.jpg

サービス管理責任者

よしい かおり

吉井 香織さん

28歳・笠間高等学校〜つくば国際短期大学出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.8
  • サービス管理責任者
  • 女性
  • 茨城県央
  • 複合サービス

相手の立場になって、価値観を大切にする。

取材者からの紹介

茨城なまりが優しい印象を与えてくれる吉井さん。相手の気持ちや価値観を大切にする方で、自分に関わるすべての人にやりがいや喜びを感じてほしいと語ってくれました。彼女には、福祉という仕事に関わる上で大切な誠意や責任感があると思います。さらに資格を取ろうとする向上心のある吉井さんは、これからも多くの人にたくさんの笑顔を与えていかれるのだと感じました。

とにかく緊張してしまいました。「あ、こんなに心臓って速くなるんだ」と思うぐらい(笑)。取材では相手の立場を考えた質問ができたと思います。先入観のない状態で初対面の方とお話しをする、という姿勢が身に付きました。

やっぱり福祉の仕事を

福祉という仕事に関わろうと決めたのは高校生のときです。祖父母と一緒に住んでいたこともあり、気付けば“高齢者に関わる仕事がしたい”という気持ちが強くなっていました。「多くの人々の長い人生の最後をより良いものにしてあげたい」、自分がそこに少しでも携われたら…と、この道を選びました。

高校卒業後は、将来、福祉の現場で働くために福祉系の短大に進学し、介護福祉士の資格を取りました。卒業後の3年間は、介護福祉士として訪問介護の現場で働いていたんです。自分が希望したのは特別養護老人ホームのような施設内での勤務でしたが、実際に配属されたのは訪問介護でした。そこで働きながらも自分の描いていた理想の仕事とのギャップが生じ、その仕事は離職することになりました。

それからは福祉の現場から離れて、医療事務の資格を取る勉強をしていました。でも徐々に、“やっぱり福祉の仕事に関わりたい”という気持ちが湧いてきたんです。一度、福祉の仕事を離れてみて、自分の気持ちに気付いたんでしょうね。それでハローワークに行って、この仕事に出会うことができたのです。介護福祉士としての資格・働いた経験・身に付けた知識は、今の仕事でも役に立つ場面がたくさんありますね。

pic01.jpg
高校時の遠足(右側)

魅力とやりがい

シルバー人材センターでは、訪問介護の担当をしています。訪問介護を必要とするお年寄りのもとにシルバー人材センター会員を就業させる、仲介役の仕事です。お年寄りに付いている居宅のケアマネージャーさんからの依頼を受け、お年寄りが必要とするサービスを行うことのできる会員を選定し、その調整と契約を行うのが主な仕事です。訪問介護は在宅で行い、利用者の方の生活の中に入って仕事をすることになります。その人の生活に合わせて介護ができるところに魅力を感じ、私はそこにやりがいを見つけることができました。

pic02.jpg

介護の喜び

「ヘルパーさんに来てもらってお掃除が楽になった」「気分が明るくなった」と利用者の方に喜んでもらえると、こちらまで嬉しくなってしまいます。一番のやりがいはやっぱり“喜んでもらえる”ということに尽きますね。私自身は両親・祖父母と住んでいたのですが、実際にヘルパーさんを必要とする人は一人暮らしやご夫婦の二人暮らしの方が多く、契約の手続きために訪問するだけでも喜んでもらえることもあるんですよね。この仕事は、年の離れた、ご高齢の方と話す機会が多いのですが、「あなたは話しやすいね」と言ってもらえると嬉しくなります。

また、ヘルパーの仕事を提供することで会員の方にもやりがいを見つけてもらえることもあります。介護される側もする側も、やりがいと喜びを感じてもらえるよう仲介をする。そこがこの仕事の魅力だと感じています。

pic03.jpg

注意する難しさ

この仕事は、就業する会員の方も、介護サービスを受ける利用者の方も、年の離れた自分よりもずっと人生経験が豊富な方々です。そういった方に、ミスの注意や改善事項を伝えることに難しさを感じることがあります。かなり年下の若者に注意されたら、誰だって気分がいいものではないですよね。自分が何気なく言った言葉でも、相手の気分を害してしまうことがあるんです。訪問介護の制約でも「してはいけないこと」があり、それを注意しなくてはならない場合が多々あります。でも、それをした相手には悪気はなく、私の何倍も生きてきた人生の先輩なので、伝える際には言葉遣いに十分気を付けるようにしています。

pic04.jpg

相手の立場に立つ

この仕事をするようになって、責任感を持つようになりましたね。学生時代はバイトでミスをしてもその場限りで謝って…ということもありましたが、働くようになってからはミスがないようにと気を付けるようになりました。責任感が生まれたことで、先を見越して働くことができるようになったのだと思います。

また、相手の立場になって考えることを自然とするようになりました。これは福祉関係の仕事という理由もあると思います。年齢が離れているので、たとえば「膝が痛い」と言われても自分には実感がなく分かりませんが、分からないからこそ相手の立場に立ち、親身に話を聞くようになりました。“自分の価値観を押し付けない”ということにも通ずるところがあると思います。考え方は人によって異なることを仕事で痛感したからこそ、相手の価値観を大切にするようになりました。

pic05.jpg

初心を忘れない

これからの自分の成長を考えたとき、“初心を忘れない”ということが大事だと思っています。この仕事は、「人生の最後をより良いものにしてあげたい」という気持ちで始めました。もともとお年寄りが好きだからという理由で介護という仕事に足を踏み入れましたが、自分の考えを掘り下げていくと、若いうちにいろいろつらい経験があったとしても、人生の最後が良かったら、お年寄りの人生のトータルが良くなるのでは…と考えるようになり、今はその気持ちで働いています。最初の自分の気持ちを大切にしながら、より多くの人々に喜んでもらえるような仕事をこれからもしていきたいですね。

先輩上司から一言

当センターは民間企業と違い会員がいて、皆さん人生経験が豊かな方ばかりです。なので、そういう方から多くのことを見習うという意識で接することが一番大事ですね。特に、言葉遣いや物事の伝え方に失礼がないようにしています。
介護事業は人と人が交わり、心の伝え合いですから、感情面で気をつけるように指導しています。彼女はとても正直者で言われたことを素直に受け入れ、何でも吸収しようとします。そういう姿勢が強く、信頼は厚いですね。ケアマネージャーの資格を取得したので、更なるステップアップを目指して、介護事業の中心的な役割を担えるようになっていただきたいですね。

pic06.jpg