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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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現場技術員

たきた ひとし

瀧田 仁さん

24歳・水戸産業技術専門学院出身

  • 2次産業
  • Hope Vol.8
  • 建設業
  • 現場技術員
  • 男性
  • 茨城県西

お客様が見えないからこそ、建物を使う人たちを想像して仕事をしています。

取材者からの紹介

学生時代は様々なことにチャレンジしてきたと語ってくれた瀧田さん。彼の丁寧な口調、話しかけやすい雰囲気は近所のお兄さん、そんな印象を与えてくれました。お話からは、現場での仕事や資格取得を目指すなど、いつも体当たりで懸命にチャレンジしている姿が伝わってきましたね。仕事を「面白い」と言える瀧田さんなら、着実に努力を重ね、“目標の資格を取得し、夢を実現できる”そう感じました。

取材する側の私が緊張していると、受ける側の瀧田さんまで緊張してしまうと思ったので、なるべくリラックスできるように自分なりに工夫して取材することができました。リラックス方法は、意図的に「何だろう?」という疑問で頭をいっぱいにすることです(笑)。また、名刺交換がスムーズできたのが良かったことですね!

憧れから仕事へ

学生時代はやりたいことが分からず迷っていた時期もありました。そんなとき、小さいころに憧れていた職業「大工さん」のことを思い出し、建築業だったら楽しく仕事ができるのではと思ったんです。建築について自分なりに調べ、その後は職業訓練校に入学。大工作業や配管など、主に実技を学びました。そして就職活動を経て、この会社に入社することができました。

学校で建築のことは学んでいましたが建築会社に対しては漠然としたイメージしかなかったので、かえって現実と理想のギャップは生まれませんでしたね。実際に会社に入って、日々の仕事を経験しながら「建物を建てるために何をするのか」というリアルな部分をだんだんと知っていきました。

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高校時代の写真

働く人の環境を整える

入社2年目には会社近くの小学校の耐震補強工事の現場代理人を任されたことに、ものすごいプレッシャーを感じてしまいました。打ち合わせなどをやるときには、自分を中心に議事を進めていくのですが分からないことばかりで、それが今までの現場よりも非常に難しかったです。現場で分からないときには即座に調べたり、上司に相談したりと毎日、人に助けられて仕事をしていましたね。入社してからの2年間は、がむしゃらに自分にできることを精一杯してきました。

今はこの仕事を始めて3年目になり、主に工事現場の安全管理をしています。実際に工事をするのではなく、働く人の環境を整える仕事です。毎朝その日に起こりうる事故やケガを業者さんに考えてもらったり、新しく現場に入る業者さんには「こんな現場では、こんな危険に注意してください」ということを伝えたりしています。事前に危険を予測しておくと、作業するときに注意する点を意識してもらえます。仕事を安全に進めていくためにも、安全管理はとても重要なんです。

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怒鳴られても前向きに

仕事のモットーは「お互いに気持ちよく」です。この仕事はいろいろな業種の方が一緒になって建物を作るので、コミュニケーションが重要になります。様々な会社の人がお互いに気持ちよく仕事をするためにも、コミュニケーションをとり、伝えるべきことはしっかり伝え、安全な作業環境を整えています。

また、現場に入ると接するのは社外の業者の人ばかりです。その中には何度も一緒に仕事をした人も、初めて仕事をする人もいます。仕事を通してだんだん知り合いが増えていくというのは面白いですね。もちろんミスをして怒鳴られたりすることもありますが、それは作業に携わっている人全員が自分の仕事に一生懸命だからです。私もそれが分かっているので怒られても悪い気はしません。怒鳴られても素直に反省し、前向きに仕事に取り組んでいます。もともと私は人見知りの性格でしたが、仕事で“話す”という単純なことを重ねていくうちに、最近は初対面の人と話す場合にも緊張することはなくなりました。仕事を通して人間的にも成長することができたと実感しています。

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利用されている方を想像して

現在は市受注の中学校の屋内運動場作業所で仕事をしています。この場合のお客様は「市」ですが、実際に体育館を使用する中学生や市民の方もお客様だと思っています。市役所の担当者との打ち合わせなどの仕事は上司が行っているので、自分が仕事をする中でお客様と接する機会はほとんどありませんが、建物を使う人のことを想像して仕事をしていますね。この体育館が完成することで、多くの中学生や地元の人が利用し身体を動かすことができる。それが地域貢献につながっていくのだと思います。私の仕事は、自分が携わった建物について利用者の方から直接お礼を言われるというようなことはありませんが、“たくさんの人が楽しんで使ってくれているんだろうなぁ”と考えると誇らしく感じますね。

また今の現場では、上司の仕事ぶりを見ることができるのでとても勉強になっています。自分一人では何が正しいのか分からずに迷ってしまうこともありますが、この現場ではお手本となる上司がいます。一人で懸命にやるだけでなく、上司のやり方を近くで見ることで正しい方法を学ぶことができます。この経験を、次回の工事で活かせればいいなと思っています。今は次に任される現場が楽しみですが、まだ不安な気持ちもあるので、自分のやる気とせめぎ合っていますね(笑)。

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やりたいことをやるために

現在、二級建築士の資格取得を目指しています。資格が取れれば仕事の幅を広げることができますし、自分のやりたいことである住宅の建築に関わることもできます。仕事と自分、両方のために勉強しているという感じですね。将来的には「住宅の設計にも携わりたい」という夢があります。

今までも民間の工事をしたことがありましたが、その時は「お客様の喜び=自分の喜び」とはなりませんでした。上司が打ち合わせなどを行ってくれる現場だったので、自分でやった実感が湧かなかったからです。だから今後はもっと、「お客様が家を建てる」ことに直接関わりたいと思っています。自分が真摯に仕事に取り組むことでお客様に喜んでもらえる、肌でそれを実感できるような立場になれるよう、日々の仕事を通してこれからも様々なことを学んでいきたいです。

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先輩上司から一言

建築土木の技術職は一人前になるまでに相応の時間がかかります。早期の資格取得を促し、早い段階で責任のある仕事に取り組んでもらいます。長期的な視野をもって自分の成長を考え、仕事に真摯に取り組んでもらうことでやる気につながるような指導をしています。彼はとても勉強家ですね。向上心もすごくあって何事にも真剣に取り組んでいます。こんなに柔らかい顔してますけど、野心家なんでしょうね(笑)。また彼は、仕事に対する注意をすると「ありがとうございます」とお礼を態度で表してくれるんです。一生懸命に仕事をやっている姿をよく見るので、私が非常に期待している若手の一人ですね。ある程度のクラスの工事を任せても問題はないと思っていますから、そろそろ私の下からは離れてもらって、今後は一人前に仕事をする姿を見守っていきたいです。

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