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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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製造業オペレーター

すずき なほ

鈴木 奈穂さん

23歳・下館工業高等学校出身(機械科)

  • 2次産業
  • Hope Vol.9
  • 女性
  • 茨城鹿行
  • 製造業
  • 製造業オペレーター

女性でもできること、女性だからこそできること、現場に男女の垣根はない。

取材者からの紹介

工業高校を卒業して5年、様々な大型機械を駆使してスラブ(鉄の塊)を加工する鈴木さん。取材中は笑顔が絶えず明るい方でしたが、工場内に一歩足を踏み入れると真剣な眼差しに一瞬で変わる、非常にかっこいい女性でした。「スズキ」や「ナホ」と声をかけてくる同僚と気さくに会話する姿は、職場での信頼の厚さを感じました。広大な工場の中の紅一点である彼女の「男性社員に引けを取らない」仕事ぶりがひしひしと伝わりました。

機械いじりが好きだった

車やバイクをこよなく愛する父と二人の兄、彼らがバイクをいじる姿を見て育った私は、自と魅了されていきました。そんな流れで工業高校の機械科に進みました。学科では女子が一人、マネージャーをしていた陸上部でもたった一人の女子部員で周りは男子ばかりでした。普段はクラスの男子とふざけたりすることも多く、そういう環境でずっと生活してきたので、男性社員がほとんどの今の職場でも苦労することなく馴染んでいます。高校の時は、運送会社で仕分けのアルバイトもやりました(当時は学生生活のほんの一部のような感じだったので、気楽にやっていました)。それでも、当時から現場で働く人の姿を間近で見ていたことで、今の職場で感じたギャップは小さかったなと思います。

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学生時代
機械科で女性は一人でしたが、男性と同じように、ガス溶接・溶断や施盤実習等を行い、時には油まみれになりながら過ごしていたのがとても良い思い出になっています。

一人暮らしがしたかった

今勤めている会社「新日鐵住金鹿島製鐵所」について知ったのは高校生の時。学校に届く資料を眺めている中で見つけました。機械科で学んだことを活かし大企業の工場で働きたいと思っていましたし、一人暮らしにも憧れていました。当時は、この条件に当てはまる企業を数社検討していましたが、いざというときに実家に帰れる距離に職場があることにも魅力を感じ、県内でも有数の規模を誇るこの会社に決めました。

最初は寮生活でしたが、やはり女性は少なかったです。でも少なかったからこそ、全員と仲良くなれましたし、仕事やそれ以外の事も相談し合うことができました。配属された部署では女性が私だけということもあり、寮で女性社員と交流ができる環境はとてもありがたかったです。福利厚生面はもちろん、他の面でもバックアップがしっかりしていて働きやすいですよ。

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玄関を出るところで切り替える

厚板工場では製鋼から鋳込まれたスラブ(鉄鋼の塊)を必要な寸法に切り取り、研削して次の工程に送る作業をしています。その中で私たちは、ラインのオペレーター業務やメンテナンス業務を行っています。三交代勤務なので、ローテーションに慣れるまでは大変でした。私は昔から夜型なので23時からの夜勤が一番好きですね。ただ、夜は昼間より工場内が暗いので何事にも細心の注意を払っています。工場の仕事は、いつ何が起こるかわからないし、危険も伴います。いつも心がけているのは睡眠時間を十分にとることです。どの時間帯の勤務になっても睡眠時間は7時間確保して、翌日に備えています。大型の機械を操作するので、かなりの集中力が必要ですね。だから、仕事への意識は、家の玄関を出るところで切り替えることにしています。その分、一日の仕事を終えて退勤したときの、解放感とか達成感は大きなものがありますよ。

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できることからこつこつと

初めて出社した日は緊張していて覚えていませんが、それからの研修では様々なことを学びました。教わったことの中でも「報連相」は今でも徹底して行っています。交代勤務ですから引き継ぎは非常に大事ですし、些細な事であってもできるだけ詳しく伝えるように心がけています。独り立ちした時のオペレーション業務は本当に恐かったです。いつトラブルが起こるかと思うと不安でたまらなかったのを覚えています。今ではクレーンの運転に関しては、成長したなって実感しています。目に見えた成長が感じられて嬉しいですよね。

今では3人の後輩がいますが、この先女性社員が入ってくれたらなという思いもあります。寂しいとかではなく、女性がいると華があるじゃないですか。もっと雰囲気が明るくなるし、女性ならではの使命感ってあると思うんですよね。私の場合、周囲の人が作業しやすい環境を考えて整理整頓をしたり、注意喚起を促したり、そうやってできることからこつこつやっていく事が使命だと感じています。

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広い視野を持った人に

入社して五年が経って様々な経験も積んできました。たとえ失敗することがあっても、仕事が本当に楽しいです。女性は結婚したら仕事を辞める方もいますが、正直今はあまり考えていないです。この先どんなことがあっても、できる限りこの仕事に携わっていきたいという思いが強いですから。

目指す理想は、「広い視野と柔軟な思考を持つ」ということです。材料加熱職場は複数のポジションがある職場なので、一連の工程を理解して作業に当たるために、もっと広い視野を持ちたいです。働いていると、いつ、どこで、どんな事が起こるか分からないからこそ、さまざまな状況に対応できる柔軟な思考を身につけたいです。

私の周りの先輩は皆さんそのような方ばかりなので、私にとって憧れであり、目標でもあります。いつかそんな先輩方に追いつけるように頑張っていきたいです。

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私の強み・底力

誰とでも気軽に話すことができるコミュニケーション能力です。今の会社では女性が少なく、特に工場での女性社員というものは目立つ存在になります。そんな職場環境もあり、周りの人からは仕事のことや雑談で話し掛けられる機会が多いので、気づいたら誰とでも話すことができるコミュニケーション能力が備わっていました。私自身もコミュニケーションはとても大切だと考えているので、今後もこの強みを生かし仕事に取り組んでいきたいです。

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