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【The TOP ~社長の仕事~】

社長って普段どんな仕事しているの?

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株式会社増山会計 代表取締役

ますやま ひでかず

増山 英和さん

茨城県立太田第一高等学校~中央大学大学院出身

  • 2016年
  • 3次産業
  • 専門サービス業
  • 男性
  • 茨城県央

社長の悩みを一緒に解決していくアドバイザー

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当社は会計事務所ですから巡回監査を通じてお客様である企業の税務や会計のチェックや指導を行い、そこで出てきたデータをもとに経営のアドバイスを行っています。税務であれば税金の計算や申告書の作成、会計であれば月次の試算表や決算書作成等を行います。決算書や税金の申告書作成は法律で義務化されているため欠かせませんが、会社にとってより大切なことは“健全な存続・成長・発展”ですよね。そこで私たち増山会計事務所ではお客様の会社により成長・発展して頂く事を目的とした経営支援やアドバイスを行っています。

通常、会計事務所の一般的な業務としては、経営支援業務までしなくても差しさわりありません。しかし会社の社長というのは一番上に立つ方ですから、孤独を感じたり誰かに相談したい事もあるんですね。なので私たちが直接お会いして、そういった悩みを相談して頂き、一緒に寄り添って解決策を考えていきます。
また、今はクラウドの時代ですからネットを通してサポートする事も出来るのですが、当社の場合は毎月1度、必ず会社にお伺いして「粗利率が下がっていますが何かありましたか?」とか、「当初組んだ予算に比べて現状はいかがですか?」というように直接対話する事を大切にしています。決算書などの作成が“過去の会計”であれば、これから会社をどうしていこうか、経営計画や予算組みなどを社長と私たちが一緒に考えることは“未来に向けての会計”です。どちらも欠かすことが出来ない重要な業務だと考えております。

生まれ変わってもこの仕事をやりたい

28年間この仕事をしていますが、出来上がった決算書を社長に見せて感謝をされることはあっても感動までされることはなかなかありません。なぜ企業は決算書を作るのか。税務署への報告は法律で定められている義務ですし、それら書類の作成を怠ると金融機関からの融資が円滑に進まない、などの弊害がたくさんあります。その義務の部分だけをやっていても感動や感謝はなかなか生まれません。
ところが、経営で悩んでいる社長の所に行って、試算表などのデータを見ながら「今年は赤字だけど、売上高を伸ばす、粗利益率を高める、固定費を削減する、といった視点で経営改善をすすめれば、3年後には黒字になって、資金繰りも良くなり借入金もちゃんと返せるよ」という様に一緒に経営計画を立てていくと、今まで暗い顔だった社長を笑顔にする事ができるんです。ずっと一人で悩んで頭の中が混沌としていた社長が、私たちと対話することで「廃業しようと思っていたけどもう少し頑張ります」って目頭を熱くしながら感激してくれるんです。このようにお客様に喜ばれた時は本当に「この仕事をしていてよかった」って思いますね。

以前、他の会計事務所からうちに替わり、当初私が経営改善を支援した美容師さんがいたのですが、一緒に経営改善計画を立て、良い方向性が見えて来たので業務終了、今日で最後という日に「あんたにもっと早く会っていたらうちの会社はもっといい会社になっていた。ここ何年間がもったいなかった。でもあんたと会えて本当に良かったよ。ありがとうね。」と言われて、握手をされました。会社を出て駐車場に向かう途中、私は嬉しくて涙が止まりませんでした。死んで人間に生まれ変われたら、またこの仕事をやろうと思います。

互いに意識して関わる“おせっかい”が大事

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当社では『おせっかい運動』を意識して行おうと言っています。新入社員によく「分からない事があったら言えよ」と言う人って多いと思いますが、多くの場合あまり言ってこないですよね。入社したばかりなんだから当然わからない事ばかりのはずなのに。それに加え、新入社員がようやく質問に来ても「そんな事も分からないのか」「その位自分で調べろ」と怒ってしまう先輩も中にはいますから、余計言い辛くなってしまいます。
以前、新入社員に「何か分からない事があれば、何でも聞きに来い。」といったのですが、何も聞かずモジモジしていたので、「今どんな仕事しているか見せてみろ」と見てみたらひどい有様だったことがあります。聞きにこなければ、こちらから面倒を見に行かなきゃいけないんだなと思いましたね。だから「皆でおせっかいを焼こう」と言っています。社員同士がお互いに意識して、関わりを持ちチーム力を高めることが重要だと思いますね。

“自ら考えて行動する組織を目指す”

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今まではトップダウン形式でしたので多くの社員は指示待ちでしたが、現在では“自ら考えて行動する”組織に変革しています。トップダウン形式だと問題に直面する度に社長の私に聞いてくるんですよね。手が空いている時は対応できますが、近頃は県外での仕事も増え、会社にいる時間も極端に減ってきているので、『お前はどう思うんだ』って聞き返すようにしています。そうすると一旦席に戻って、その人自身が考えぬいた事を報告してきます。自分で考えて決めた事って実行する時のストレスが少ないと思うんです。
自分が『こうしたほうが良いな』って考えた事にはより意欲的に取り組みますし、そうなると『作業』が『仕事』になってきて、いろんな提案や経営助言などにも力が入ってくるんです。もちろん報告・連絡・相談はしっかりするように言っていますが、基本的には任せてボトムアップ形式の組織にしています。

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