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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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警察官

かいとう あさみ

皆藤 麻美さん

23歳・鉾田第一高等学校出身

  • 3次産業
  • Border Vol.2
  • 公務
  • 女性
  • 茨城鹿行
  • 警察官

地域の人に安心して住んでもらうために

自分が就きたい仕事だったから

警察官に興味を持ったのは中学生の頃でした。当時、警察を題材にしたドラマや警察官の仕事を追ったドキュメンタリーを見ては、興味や憧れを抱いていました。街中で実際に働いている女性警察官を見かけ、女の人でも男の人と同じように仕事ができるのだと思い、それがきっかけになって「自分も警察官の仕事をしてみたい」と、この道を志すようになりました。

高校での進路選択の時には、親に「警察官になりたい」と話したら、親は自分の考えを尊重してくれました。友達からも、「性に合っていて良いのではないか」と言われ、警察官になると言ったら驚く人よりも、納得して賛同してくれる人の方が多かったですね。

警察官になると決めてからは、高校3年生の5月に実施される採用試験に向けて高校2年生の春ぐらいからコツコツと勉強を始めました。試験対策としては、警察官になるにあたってというよりも、社会人になるために必要最低限の知識や一般常識の問題を中心に勉強していましたね。

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警察官としての誇りですね。これを身につけて常に気持ちを引き締め仕事に取り組んでいます。

異世代間のコミュニケーション

警察官の試験に合格すると、まず警察学校に入校します。警察学校内では、半年間、警察官として責務をしっかり果たしながら働くための法律などの知識を学んだり、最低限必要な体力を培ったりします。でも、法学の知識などはほとんど知らないことばかりで、新しい知識を学ぶということはとても大変でした。他にも柔道や剣道もやるのですが、高校時代に運動をしていなかった私にとってはついて行くので精一杯でした。そんな中でも、同期の仲間たちと互いに励まし合いながら学校生活を送っていました。

警察学校を卒業して、交番に配属になったばかりの頃は、犯罪や事故などにどうやって対応していけば良いのか不安でしたね。そのため、実際の現場で戸惑うようなことがないように、分からないことは自分から積極的に上司や先輩などに聞いていくように心掛けていました。

でも、実際に配属され仕事をこなしていく中で、社会に出ると同時に様々な年代の人とコミュニケーションを取りながら勤務をこなしていかなければいけないという場面に直面しました。異世代間で、その人・立場に合ったコミュニケーションをどう取って行けばいいのかが慣れるまで大変でしたね。なので、警察官として、上司や先輩のアドバイスなどを聞いたり、対応の仕方を観察して仕事を通して身につけていったり、経験を積み重ねていき、少しずつですが現場に合った対応を取るということがわかってきました。

臨機応変に柔軟に

交番の勤務形態は、基本的に3交代制勤務となっており、当番勤務では、朝9時から翌朝9時まで、24時間勤務します。

24時間ずっと勤務しているわけではなく、交代で仮眠を取りながら勤めています。でも、事件や事故が起これば出動するので、24時間寝ないという時もありますね。事件や事故が一件もないという日はほとんど無くて、事件・事故は常に別々の場所で起こり、時間帯もばらつきがあって同じ状況下で事件が起こるということはありません。現場では常に状況に応じた行動が求められるので、臨機応変に柔軟な対応ができないといけません。

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交番の前に立って、街の中に異常が無いか目を光らせています。犯罪を未然に防ぐのも私たちの仕事ですから。

イメージよりも

警察自体の仕事の内容としては、犯人を捕まえるといった刑事の仕事や、署内での市民からの問い合わせの対応や、各種手続きをする事務的な仕事、街角にある交番に勤務し、街の安全を守るためのパトロールをする仕事など、このほかにも多種多様に警察官の仕事は存在しています。その中で私がしている仕事は、警察署内の地域課という課に所属し、主として交番勤務を行っています。管内のパトロールや、警ら、家に訪問する巡回連絡、あとは交番の前に立って警戒する立番、そういった仕事があります。

交番勤務の仕事の中では、一番分かりやすい仕事といえば地域のパトロールですかね。私が配属されている交番では、パトロールに2、3人単位で行きます。パトロール中は、一人暮らしのお年寄りのお宅に回って声をかけたり、街に不審者がいないかなどをチェックしたりと、注意を払って巡回しています。パトロールに出ない時は、交番内で書類を書いたり、相談や問い合わせの電話の対応をしたりと、事務作業をしていますね。実際に働いて感じたのは、テレビ番組などを見て自分がイメージしていた警察官の仕事よりも、一人がこなさなければいけない仕事は様々でとても多いんだなということですね。

階級が上がれば責任が増す

私は、高校を卒業してから5年間この仕事を続けてきました。5年間が過ぎても、将来の自分像というのは、はっきり見えていないので今もなお考えている状況です。

最近まで、巡査という階級だったのですが、昇進試験に合格して、今年に入ってから巡査部長に昇進しました。今は昇進したばかりなので、今持っている階級に即した仕事をこなさないといけないという責任感があります。階級が上がれば、それと同様に仕事の責任の重さが増してきます。交番勤務の時など職務内容は階級関係無くほとんど同じ内容なのですが、自分はこの交番の班長という立場なので、階級が違っていると何かあれば自分が責任者になったりする場面もあります。ただ、そういった責任を持つ立場になっても、この仕事は自分がやりたいと志して就いた仕事なので辛いとか嫌だと思ったことはありません。厳しい訓練の時も楽しい時も苦しい時もありますけど、警察官になってよかったなと思っています。

地域のために自分ができること

働く上で大切なことは、自分のためではなく誰かのために何かをするということだと考えています。警察官をしていて、地域の方から「ありがとう」という感謝の言葉を貰った時はやっぱり嬉しいですね。その時は警察官の仕事をしていて、良かったなと本当に思います。事件の犯人を捕まえた時はもちろんですが、盗まれた自転車を見つけたなど小さな事件でも、被害者の方から「ありがとう」という言葉を頂いています。事件の大きい小さいに関係なく、「ありがとう」という言葉を一つもらえることがとても嬉しく思います。

それ以外にも、何か困ったことに相談に乗って欲しいといった連絡があれば、話を聞きに行くなど、交番勤務は地域の人に安心して住んでもらうために仕事をしていると私は思っています。そのためのパトロールであったり、立番であったり、仕事の一つ一つを地域の安心のために行っています。「誰かのために尽くす」という考え方は、警察官の仕事を続けていく上ではきっと大事になってくると思います。

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勤務・パトロール中は規律を守り、厳しい表情で街の安全に努めていますが、インタビュー中は明るく気さくな姿も見せてくれました。

2007年3月現在