しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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テラー係

きりはら むつみ

桐原 睦さん

24歳・緑岡高等学校出身

  • 3次産業
  • Border Vol.3
  • テラー係
  • 女性
  • 茨城県央
  • 金融

私の対応ひとつで、お客様に「この会社はできていないな」と感じられてしまう、これが責任というもの

取材者からの紹介

会社の一員であるという責任を持って仕事に取り組んでいます。この仕事は事務的で難しそうと思っていたそうですが、やりがいを見つけ、周囲の環境にも恵まれ、すばらしい職場に出会えたようです。

地元で就職したい

高校時代は男子バスケットボール部のマネージャーをしていて、部活動中心の毎日でした。当時は、社会に出て働くことよりも、大学進学しか考えていませんでした。

就職活動を始めるにあたり、地元での就職を第一に考えました。大学4年間一人暮らしの楽しさも味わいましたが、一人で生活する大変さが本当に身にしみて分かったのです。例えば、風邪をひいて熱を出したときに一人だとすごく不安でしたし、今まで親がいることで当たり前だった事が、とてもありがたい事であることに気づきました。それで、まず茨城で就職活動を始めました。たまたま親類で同じ会社に勤めている方がいたので、金融機関の話を聞く機会がありました。そこで、金融機関は女性が窓口で仕事をしているなど女性の役割がはっきりしている仕事だと感じたので入社を決めました。

金融機関というと、どうしても硬くて事務的、難しそうというイメージがあり、就職が決まってからも「果たして自分にできるかな」という不安がありました。しかし、テラー係は一人ひとりのお客様と1対1で話をすることが大事であり、日常会話の中からも取引が広がっていくこともあります。一人ひとりのお客様に合わせて対応していき、会話を楽しみながらできるので、温かみのある仕事です。ある意味では、接客業であると思います。

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男子バスケ部マネージャー3人組です。部員のために頑張っていた高校時代とお客様のために働く現在は共通する部分があります。

感謝の言葉にやりがいを感じる

1年目は後方事務として窓口で受けた伝票などを処理する係をしていました。普通預金であれば入金・出金などを中心に、定期預金、定期積金などは新規作成・解約などの手続が主になります。そして、昨年の7月からはテラー係を担当しています。窓口には、お取引にいらした方や税金を納めに来られる方、自動振替の手続や口座の確認など、様々な用件でお客様が来店します。難しい融資など、場合によっては担当の係に任せることもありますが、多くのお客様はテラー係が対応しています。テラー係になってお客様と会う機会が多くなり、時にはお客様にお叱りや苦情を受けることもありますが、直接感謝の言葉をかけていただけた時などは嬉しく、またそれがやりがいにも感じられるときがあります。

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窓口の受付終了後は現金の精査を毎日行います。また、その日にお預かりした公共料金か税金なども科目毎に集計を行っています。

同じミスを繰り返さない

入社して1年目は本当にあっという間で、気づいた時には後輩が入ってくるような感じでした。研修や通信講座などの勉強はもちろん、実務的な部分は先輩から直接教えていただきました。教えていただいたことは、どんどん自分のものにしていきたいとの思いがあり、最初は本当に1日が早かったです。朝の出勤が気が重いときもありました。でも、そんな時に先輩方が一言フォローの言葉をかけてくれてすごく力になりました。

また、金融機関はお金をお預かりしている仕事なので、1円も間違うことはできません。ですから、速さと同時に正確さも求められる仕事です。まだテラー係の仕事に慣れていない頃、お客様が次々に来店されると焦ってしまい、ミスをしてしまった経験があります。そのときは、慌てて店外までお客様を追いかけたこともありました(笑)。そんな失敗がありながらも、経験を重ねていくとチェックするポイントが分かってきてミスも無くなりました。

ミスをすると、やっぱり落ち込むこともありますけど、一息ついて気持ちを切り替えています。そして今は、ミスをしたことに対してよりも、原因を追求することが大切だと感じています。もちろん、ミスに対する反省は必要なのですが、同じミスを繰り返さない事が自分の成長と気づいたからです。それからは、ミスをして落ち込むといったことも無くなり、気持ちの面でも強くなったと思います。そして、一日一日この積み重ねで成長が感じられるようになりました。これからも続けていこうと思います。

そして、一日の仕事のペースもだんだん掴めてきたように感じます。自由に生活していた学生時代とは違い、朝から夕方まで決められた時間の中で仕事をしなければいけないので、入社当初は生活のリズムを改善することが大変だったのをよく覚えています。

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振込みや税金を受ける際に使う電卓は必需品です。間違いは許されませんのでどんなに簡単な計算でも電卓を使うようにしています。

新入社員でも会社の代表

入社して一ヶ月も経たない頃に、電話でお客様からある問合せを受けました。入社したてで「私ではわかりかねます。他の者に代わります。」とお伝えしたところ、「そんなことも分からないのか」とお叱りを受けました。私は、新入社員だったのですがお客様には関係ない事ですので、それぐらいは答えられると思われていたようです。それを言われた時に、新入社員でも会社の一員であり代表だと感じました。そして、これが責任というものだと感じました。だから、私の対応一つで、お客様に与える会社の印象が変わってしまうので、1日でも早くしっかりと丁寧にお客様に対応できるようにと心がけていました。

ですから、現在は窓口で応対している時には、会社の代表というくらいの気持ちでお客様に接しています。信頼があっての取り引きであり、金融機関は命の次に大事なお金をお預かりする仕事なので、他の仕事以上に責任は大きいと感じています。

今、お客様と信頼関係を結ぶために心がけているのは、1番に正確さです。ミスがあったり、質問された時に的確に応えられなかったりすると、お客様に「この人大丈夫かな」と不安を感じさせてしまいます。だからこそ、お客様の質問に対して分かりやすく的確にお応えできるよう、日々努力しています。

自分を必要としてくれる場所

今の職場は自分の居場所というか、仕事をしていく上で自分が必要とされていることを感じられる場所であり、充実できていると感じています。だから、ずっと今の仕事を続けていこうと思っています。

また、仕事は個人ではなくチームとして行っていると考えています。ですから、上司への報告、連絡、相談は欠かせませんし、職場の人間関係も大事にしています。一緒に過ごしている時間は家族よりも長いので、家族以上の関係なのかなと思う時もあるくらいです。私の職場は本当に面倒見の良い上司や先輩が多く、私自身充実した毎日を実感しています。

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仕事は個人プレーではなくチームプレーですから、報告や連絡、相談は欠かせません。その中から学ぶ事も多くあります。

先輩上司から一言

彼女は会社の看板を背負い窓口という係りを持ってお客様を接待しているので、ミスは基本的に許されません。入社3年目でもそのセクションを任されている以上は責任を持つので、かなりプレッシャーがあると思いますね。女性の社員の方にはコミュニケーションに気を配っていますね。元気がない顔をしていたら「どうしたの?」と声をかけます。職場の雰囲気を明るくし、仕事がやりやすい環境を作るためにやっています。

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