しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

MENU

2ch

【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

main.jpg

百貨店販売員

ひらまつ のりゆき

平松 範之さん

27歳・水戸桜ノ牧高等学校出身

  • 3次産業
  • Border Vol.4
  • 小売
  • 男性
  • 百貨店販売員
  • 茨城県央

自分の興味を膨らませて人間として内面を成長させていく手段、それが私にとっての働くこと。

取材者からの紹介

百貨店に就職して今年で5年目の平松さん。知的でオシャレな眼鏡の奥の瞳がまっすぐで、物腰や話し方が柔らかな、とても落ち着いた印象の方でしたが、言葉一つひとつに働くことに対する真摯さと情熱を感じました。社会人としてのしっかりした考えを持つその姿にこれから社会に出る者としてぜひ見習わなければ!と強く思いました。

毎日が変化の連続

実家が商売をやっているので、営業や販売には小さい頃から親しんでいました。働くことは、人と接するものしかないと思っていましたね。

就職先を考えたときは、販売系の職種に絞っていろいろな企業を調べました。最初は、自分の好きな雑貨を取り扱っている会社やお店を探していたのですが、友達や家族と相談しているうちに、「雑貨だけという狭い視点ではもったいないな」と考えるようになりました。そこで百貨店ならいろいろな業種が複合で入っているので、もっと自分に合う職種があるかもしれないと思って、この仕事を選びました。

pic01.jpg

大切なのは、お客様をおもてなしするという気持ち

百貨店の仕事には年間スケジュール作成というものがあり、半期ごとに取引先とどんなイベントをするか話し合い、どの時期にどの商品に力を入れるかという販売計画を立てるんです。商品の商談などもあります。職場は毎日同じでも、ご来店されるお客様は毎日違うので、常に変化の連続です。そこが接客業や販売業の面白味だと思います。

お客様と実際に接することができる売り場での仕事は、私が一番やりがいを感じている仕事です。従業員みんなで考えたディスプレイや自分で仕入れた商品などのお客様の反応を見るのは、一番勉強になります。大切なことは、お客様をおもてなしするという気持ちだと思います。それを示す言葉遣いと笑顔には常に気をつけています。自分の行動でお客様の「買い物に来る」という行為に付加価値がついたらいいな、と思いながら接客しています。

忙しい時期を社会人2年目で経験できたのはよかった

入社時の配属希望は、好きな雑貨を担当したかったので生活雑貨を扱うフロアを選択しました。希望が叶って1年目からそのフロアに配属されました。入社したばかりの頃は、「自分はこうしたいのに」という想いが強くても、うまく表現することができなくて、先輩社員のサポートをするのが精一杯でした。見ること、やること全てが初めてなので、常に不安と戦いながら仕事をしていましたね。商品知識もまだまだ乏しかったのですが、売り場に立つとお客様には新人もベテランも関係ないので、お客様を不安にさせないためにも自分で調べたり、調べてわからないことは先輩に聞いたりしました。

2年目は新店舗への移動準備があり、同時にお世話になっていた先輩が異動になり、単独でやる仕事が増えたので、すごく忙しい1年でした。移動前の最終売り出しに合わせて、商品の買い付けに関西まで行きましたし、仕事が深夜にまでおよぶこともありました。でも、通常の業務は回していかなければならないし、仕事内容の比重も1年目よりずっと重くなっていたので、毎日朝から晩までバタバタしながら働いて、走りきったという感じです。今にしてみると、あんなに忙しい時期って、あれ以来ないんですね(笑)1年目は何もわからないままレールの上を走っていた時期ですけど、2年目になると自分でレールを敷ける部分が出てくるんです。そういった点であの忙しい時期を社会人2年目で経験できたのはとても大きいなと思います。仕事を効率よく回す方法を覚えるという点でも、貴重な経験ができましたね。

3年目に新店舗で仕事が始まって、従業員数が一気に倍以上に増えました。新店舗に慣れるまではわからないことばかりでしたが、新しい従業員に百貨店の方針などを指導する仕事が増えました。指導するときは「お店が新しくなってもっと良くなったわね」とお客様に言ってもらえるように徹底しましたね。

pic03.jpg
情報を交換・共有する事が大切なので、こまめに打ち合わせをします。

時間をうまく使うことは、社会人として重要

社会人になって変わったことは、時間を意識するようになったことだと思います。学生のころは、自分中心に時間が回っていましたね。働き始めると、会社という仕組みを中心に時間が回っていて、その中でスケジュールを組んでいかなければならないので、最初のうちは戸惑いもありました。今自分が受け持っている仕事は何なのか、どれを先にやって、どれは後にまわしていいのか、その判断が初めはできなかったですね。どうしても言われたことをこなすだけで精一杯だったので、後で混乱しないようにとメモを一生懸命取りました。入社後2~3年でスケジュール管理が少しずつうまくできるようになり、この習慣はずっと続けていて、退社前には必ず一度メモを整理して明日に備えるようにしています。

毎日の仕事は一つではないですし、全ての仕事を先輩が1から10まで教えてくれるわけではありません。ですから、自分でいろいろ勉強する時間が必要です。時間を上手く使うことは社会人として重要だと思いますね。

pic02.jpg
高校時代は、毎日サッカーに明け暮れていました。集団で行動する事の土台は、この頃培われたと思います。

3・4年で仕事内容が変わることは、ストレスではなく、ありがたいこと

4年目に、初めての異動で今までとは違うプロジェクトに参加させてもらいました。全然畑の違うところへ移ったものですから、また何もわからない状態に戻ってしまいました(笑)。3年間働いて、いろいろなことを知ったつもりでいたんですけどね。

就職前は5年くらい働けばある程度の仕事は見えてきて、大体のことができるのかなと思っていたのですが、実際にその年になってみると、自分の中ではまだまだずっと下のところにいるなぁと感じています。10年同じところで働いていても、新しい分野の仕事に異動したら新人になってしまうんです。私の仕事みたいに3、4年で仕事の内容が変わるのは、人によってはすごくストレスがかかることかもしれませんね。でも、自分の知らないことや新しいことを覚えられることはすごくありがたいことだと思いますし、それまで経験はたくさん積んでいるわけですから、新しい場への適応力も当然培われると思います。

「なぜ失敗したか」ではなく「どうすればカバーできるか」

自分の興味を膨らませて人間として内面を成長させていく手段、それが私にとっての働くことだと思っています。今は毎日仕事をすることで自分を成長させて、どんどん自立していっている過程です。入社仕立ての頃は対処できなかったことが対処できるようになったときや、後輩社員に先輩として受け答えするときに、自分の成長を感じることがありますよ。もちろん、まだまだ半人前なので、失敗することもありますが、今思うのは、失敗の反省に時間を多く割いていてはもったいない、ということです。「なぜ失敗したか」ではなく、「どうすればこの失敗をカバーできるか」を考えるようにしています。あとはくよくよしないことも大事だと思います。良い意味で切り替えを良くして、モチベーションを維持し続けるようにしています。

pic04.jpg
販売や商談の時に使います。メモ帳は気づいた事をすぐに書けるようにいつも持ち歩いています。

先輩上司から一言

彼が先にこの部署にいて、私は後から異動してきたんです。私自身もリビングの商材やら何やら逆に知識を吸収させてもらったような感じでした。お互い協力し合って、切磋琢磨ではないんですけれども、情報を共有し合ってやっていましたね。誰か一人だけが分かってれば済むような業務の運び方ではないので、できるだけみんなに話をしながらやってました。彼は、上の人と接したりするときでも、遠慮せずに、自分の意見をはっきり話すのが魅力と感じています。

pic05.jpg