しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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マシンオペレーター

とよだ たつや

豊田 竜也さん

28歳・日立第一高等学校〜茨城キリスト教大学出身

  • 2次産業
  • Hope Vol.7
  • マシンオペレーター
  • 男性
  • 茨城県北
  • 製造業

仕事は、会社や両親への「恩返し」だと思う。自分のできる限りのことは、やり遂げたい。

取材者からの紹介

顧客からの要望通りの寸法にガラスブロックを切る作業を主に行っている豊田さん。格好つけたり自分をよく見せようとせずに、等身大の嘘のない言葉で受け答えをする姿がとても素敵でした。インタビューを通して、やりがいと責任感を持ち仕事に取り組んでいることが伝わってきました。先輩からの信頼もあり、これからは後輩からも信頼されてますます頼もしい方になられていくと感じました。

意外にも、コミュニケーションが必要な仕事だと実感

学生時代は時間があったので、アルバイトを三つ掛け持ちしていました。その中の一つはコンビニエンスストアでの接客業。しかし自分は、お客様にヘコヘコ頭を下げるのが苦手なことに気づきました。人嫌いな性格なんだなと実感したのも、この頃でした。

この仕事を選んだのは、そんな自分の性格に合わせ、一人で黙々と仕事がしたいと思ったからです。私は大学4年になっても就職活動は全くしていませんでしたが、運よくある営業の方に出会い、この仕事を紹介していただくことになりました。工場の案内をしてもらった際、作業するスタッフの方々を見学。黙々と作業する姿を見て自分に向いている仕事だと思い、その後入社することになりました。しかし実際に入ってみると、チームワークが大事な職場であることを痛感させられました。仕事は機械と向き合い、ひたすらに作業を行うものですが、周りの人たちと数分単位で話していかないと、相手が今何の作業をしているのか、自分が何をすべきなのかが分からなくなり、作業がスムーズに進まなくなってしまうのです。最初は上手く会話することができず戸惑うこともありましたが、周りの先輩の方から話しかけてくれ、自分でも気をつけながら仕事をしているうちに、以前よりコミュニケーション能力が培われてきたと感じています。

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高校時代はサッカーに夢中

高い目標を達成することにやりがいを感じる

機械が動き出してしまえば同じなのですが、この仕事は機械が動き出すまでの自分の操作スピードで作業時間に差が出ます。その部分を自分で限界を決めずに常に高い目標を立て、それを達成すること。そこにやりがいを感じています。また、数ミクロン(千分の一ミリ)単位の溝を掘って欲しいというような、高度な技術を必要とする特殊な案件が入ってきて、自分に任されたときには“よし!やってやろう”という気持ちになりますね。そして、それが成功したときの達成感は格別です。この仕事を選んで良かったなと思えるときですね。

この仕事は忙しさに波があるので、繁忙期にはなかなか休みが取れないこともあります。でも仕事がなければ売上は上がらず給料はもらえませんから、仕事があることは有り難いこと。そう思って、どんなに疲れていてもしっかりと作業をこなすよう、日々心がけています。

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慎重に作業を進める

必要な資質は慎重さ、臆病なくらいが丁度いい

この仕事に必要なのは、まずはやる気、そして慎重さです。日々同じものをずっと切っていると、確認を怠ることでミスをしてしまうことがあります。ですから、毎日同じことの繰り返しでもその意識に慣れず、作業が適当にならないよう十分過ぎるぐらいに確認することが重要です。臆病さは普通なら短所ですが、この仕事では臆病な性格がむしろ長所になると思います。臆病な人の方が確認をしっかりするので、確認不足によるミスは確実に少ないです。人に作業を頼むときなどはより慎重になります。自分の確認不足でその人にミスをさせてしまうようなことがないよう、十分に確認し引き継ぐことがとても重要な仕事ですね。

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目標をしっかりこなす

仕事とは「恩返し」。父親を目標に、自分も全力で

アルバイトをしていたときは単純にお金が欲しいという理由で働いていました。でも今は、結婚をしたことで家族を養っていきたいという、家族のために働くという想いが強いです。結局は給料のために働いているのですが、その目的が、“自分が遊ぶため”から“家族のため”へと大きく変わりましたね。

自分は卒業ぎりぎりまで就活をしていなくて、そんな自分でも採用してくれたこの会社にとても感謝しています。面接の練習などもしていなかったので、実際の面接では志望動機を参考書と一言一句同じようなことを言っていたら、社長に「お前の本音を聞かせろ!」と言われました。他の会社だったら、そんな面接をしたら不採用の通知が届いて終わってしまいますよね。でも社長は自分にチャンスをくれたんです。だから、この会社で一生懸命働いて、自分のできる限りのことはやり遂げたいという思いがあります。仕事とは何だろうと考えたら、“恩返し”ということになるのかもしれません。

また働いて初めて分かったのは、父親の凄さです。毎日ひたすら働いて、休日にはちゃんと家族サービスをしてくれて、一体いつ休んでいたのだろうと…。自分も父親を目標に、仕事にも家族に対しても全力で取り組めるような人になりたいと思っています。そして育ててくれた両親にも、自分がきちんと働いていることが恩返しになるのではと考えています。

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会社や両親へ恩返しを

やりたい仕事よりも、自分に向いている仕事を

ある人から言われた心に残る言葉があります。「やりたいことを仕事にする人は世の中でほんの一握りで、それも成功するかは分からない。だったら、自分が向いていそうな仕事を見つけた方がいいんじゃないか」と。自分は今まで、何がやりたいのかと漠然と考えながら、いろんなバイトをしたり、英語の教員を目指して大学に行ったり、簿記にも挑戦、部活は中・高・大と違うことをしたりと様々なことを経験してきました。その中で自分の“向き不向き”を感じてきました。そして今はこの会社で、自分に向いている仕事だと思って働いています。飽きっぽかった自分が、この仕事に出会い、長く働くことができています。これから就職先を決める学生の皆さんにも、色々な経験を通して“自分に向いている仕事”を見つけていってほしいと思います。

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先輩上司から一言

機械操作をする仕事なので、まず操作方法を熟知してもらうことが基本ですね。マニュアルだけ暗記して、頭に入れればいいというものではなく、「このトラブルがあったら、こう対処する」など、機械操作には様々なコツがあるんですよ。経験して得たノウハウを忘れずに伝えることを頭に置いて指導しています。
豊田君は、操作の飲み込みが早いですし、周りに気配りができます。本人はコミュニケーションが苦手だと言っていますが、そうは思わないです。いい事があっても悪い事があっても、ちゃんと報告してくれて、気を遣って聞いてくれますから。いろんな経験をした人じゃなきゃ分からないノウハウがあるので、次の世代に伝えるという大きな役割を担っていってほしいです。

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