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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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理学療法士

こばやし としあき

小林 利明さん

24歳・私立つくば秀英高等学校〜多摩リハビリテーション学院出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.8
  • 医療
  • 理学療法士
  • 男性
  • 茨城県央

患者さんに寄り添うことで、信頼関係を築いていきたい。

取材者からの紹介

小林さんは物静かな方ですが、患者さん一人ひとりの気持ちを汲み取ることができる優しい方だと感じました。「患者さんのペースに合わせる」という信念を持っていらっしゃいますし、技術面だけではなく、メンタル面でも患者さんのことを支えています。患者さんは、彼の穏やかな人柄によって、安心してリハビリに励むことができると思います。これからも患者さんに優しく寄り添う、癒しの存在でいてほしいです。

お互い緊張しながらのスタートでしたが、終始和やかな雰囲気で取材を進めることができました。小林さんは素朴な疑問にも親身になって答えてくださり、大変内容の濃い取材になったと思います。この記事を読んだ皆さんに、小林さんの誠実さと優しさが伝わりますように!

患者さんの言葉が自信に

高校3年生のとき、担任の先生の紹介で理学療法士という仕事を知りました。先生の知り合いに理学療法士の方がいらっしゃって、実際にリハビリを行う現場へ連れて行っていただきました。そこで歩行訓練や、筋力訓練を行っているところを見て、純粋に面白そうだなぁと思ったのが理学療法士を目指したきっかけですね。

その後は、4年制の専門学校に進学。学校では、3年次と4年次のそれぞれ2か月間、病院で実習を行いました。実習期間は大変なことが多く、「こんなにつらい思いをしてまで資格を取る必要があるのか」と思ったこともありました。自分が本当に理学療法士に向いているのかどうか悩んだことも…。しかし、実習中に担当していた患者さんが、「あなたは、優しくて穏やかだからこの仕事に向いているよ」と言ってくださったことで、自信がつき、改めて理学療法士になりたいという強い気持ちが芽生えたんです。

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大切なのは技術だけではない

実際に働いてみて大変なのは、先輩方との技術の差を埋めることです。この仕事は、先輩も後輩も関係なく担当の患者さんを持ちその方をサポートすることになりますが、患者さんからすると、できるだけ上手な人に対応してもらいたいですよね。そのため、常に先輩方との技術面での差を縮め、自信を持って患者さんの治療ができるよう今まで以上に勉強しなければと感じています。知識や技術を高め、それをしっかりと患者さんに還元していきたいです。

技術面だけでなく、患者さんとのコミュニケーションもとても大切。一人ひとりに合った治療法を見つけるためには、患者さんの行動や言動をしっかり見ておくことが重要になります。コミュニケーションをとる中で、「この方はつらそうだな」とか、「まだ余裕がありそうだな」といった様子を察知し、治療を進めていきます。患者さんとのコミュニケーションをとらずに、技術だけで無理に治療を進めても良い結果は出せません。自分のやり方を変えてでも、できるだけ患者さんのペースに合わせることを大切にしています。

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患者さんと信頼関係を築く

私が今担当している患者さんは5、6人ですが、手の空いている時間は、休みのスタッフの患者さんを代わりに担当することもあります。そこで気付いたことを、「この方はこうしたらいい結果が出たよ」など、お互いにアドバイスし合うんです。スタッフとの情報交換で初めて得られる気付きもあるため、職場の仲間との情報交換はとても大事です。

私が常に心掛けていることは、「先を見据えて行動する」ということです。患者さんの治療や訓練を行う中、その場その場でリハビリの方向性を変えてしまっては結果が出てきません。先を予想し、今するべきこと、これからするべきことをはっきりさせ、患者さんとの強い信頼関係を築けるようになりたいです。

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人に寄り添い、支える仕事

理学療法士という仕事は、自分や身近な人が怪我をしたりしてリハビリを受ける機会がないと、なかなか知ることがない職種だと思います。まだまだ世間の認知度は高くないのかもしれませんが、痛みや怪我に苦しんでいる人々を支える大切な仕事です。

以前、私が担当していた患者さんに、人づてに理学療法士のリハビリを知り、病院にいらっしゃった方がいました。その方は足(股関節)が変形していて、長年ずっと痛い思いをされていたのです。一緒にリハビリを続けるうちに、痛みが取れてすっかり元気になり、笑顔で「ありがとう」と言ってもらえたときは、本当に嬉しかったですね。

この仕事は、資格を取るまでに覚えることが多く大変苦労します。しかし、実際に担当の患者さんとリハビリを頑張り、歩けなかった方が歩けるようになったり、元気になられて自宅に戻れるようになったときは、とてもやりがいを感じます。私はこの仕事を始めてから、辞めたいと思ったことは一度もありません。患者さんから感謝していただける度に、この仕事をしていて良かったなと感じます。

理学療法士という仕事にやりがいを感じると同時に、もっともっと救える人がいるのではないか、ということも感じています。理学療法という治療の認知度をこれまで以上に高め、痛みに苦しんでいる多くの方々を支えていきたいですね。

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仕事は人を成長させる

社会人になると自分の意思で行動しなければならない場面が多くなります。それだけ責任は大きくなりますが、責任感を持って行動するからこそ、人として成長できるのだと思います。

私は、患者さん一人ひとりと向き合って治療をすすめたことで、最終的に患者さんの笑顔を見ることができました。患者さんから感謝されるたびに、自分が理学療法士として成長していると感じます。自分の行動と、その結果がやりがいとなり、成長につながるんですよね。これからも「今自分は何をするべきか」ということを常に考え、患者さんや職場の仲間など多くの人に尊敬される人間になっていきたいです。

先輩上司から一言

この仕事は人と関わる仕事です。患者さんは一人ひとりが違いますから、スタッフには常に相手の立場を考えて行動することを大切にと伝えています。もちろん、スタッフ一人ひとりも違いますから、それぞれが患者さんを惹きつける魅力を持っていられるようにと伝えています。彼は普段は寡黙で自己主張をしないタイプですが、仕事に対する気持ちの浮き沈みがなくクレームもありません。何か疑問があるときにはすぐに聞いてくれますので、間違いがなく信頼ができる人間です。今の良い部分はこれからも継続しつつ、もう少し自己表現をして新しいことへチャレンジしてもらいたいですね。自分のやりたい事が周囲のスタッフにも伝わるくらい貪欲に表現してもらって、黙々と着実に実績を上げてほしいと思います。

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