2ch
【しごとコレクション】
自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める
警察官
きむら たかとし
木村 栄毅さん
24歳・群馬県立館林高等学校〜茨城大学出身
- 3次産業
- Hope Vol.8
- 公務
- 男性
- 茨城県央
- 警察官
心には熱い想いを持ち、冷静な頭で対応する。
取材者からの紹介
第一印象は、優しく温厚なイメージの木村さん。しかし、取材中は終始真剣なまなざしでお話してくださり、警察官という仕事に対する情熱が伝わってきました。木村さんは、地域の人々との交流をとても大切にされていて、仕事に対する真面目さの中に「市民が安心して暮らせる街をつくりたい」という強い想いを感じました。これからも、その誠実さや優しさを持ち続け、市民にとって身近で頼れる警察官でいてほしいです。
初めての取材、さらに警察署での取材ということで、始めは大緊張でした。しかし木村さんの穏やかで優しいお人柄のおかげでリラックスしてインタビューをすることができました。伝えたいことが多すぎて、2ページに収めるのが大変でした(汗)。
警察官は尊敬できる大人
中学生のころ、お気に入りの自転車を盗まれてしまい、警察の方にお世話になったことがありました。そのときの警察官が、中学生の私に対して、親身になって誠実に対応してくれたことで、警察官は尊敬できる大人だと感じ、憧れを持ったんです。
大学進学を機に茨城に来た際、茨城の交通事情がかなり悪く、何度も事故に遭いそうな危険な体験をしました。そんな茨城県の交通事情を改善したいと思い、警察官になろうと決心しました。中学校からバレーボールを続けていたので体力には自信がありましたが、警察官になろうと決めてからは、さらにトレーニングを増やし、同時に採用試験に向けて勉強にも力を入れて励みました。
犯罪を起こさせない
昔は、「悪い人を捕まえる」というのが警察官の一番の仕事だと思っていたのですが、実際に警察官になってみて、「犯罪を未然に防ぐ」ことが一番重要な仕事と気付きました。制服を着て歩き、近くに警察官がいることを知らせることで、常に悪いことを起こさせないようにすることが大切と考え、学生時代に何気なく歩いていた道路でも、今では通行人の動きや身なりに目を光らせるようになりました。
また、窃盗事件が発生しやすい地域のパトロールを強化したり、万引きが起きやすい駅ビルの中や、人が多く集まり事件や事故が起こりやすい駅構内等も積極的にパトロールしています。
もちろん、不審な人物を見かけたら声を掛けて職務質問を行っています。中には威圧してくる相手もいますが、そのペースに持ち込まれないように、常に冷静に対応するように心掛けています。
心の制服は脱ぐな
警察官になってからは、自分自身に対しても厳しくなったと感じています。特に学生時代は時間にルーズだったのですが、今では時間をしっかり守るようになりました。時間に対する意識は、警察学校で最初にしっかり叩き込まれましたからね。
休日でも自分は警察官だということを忘れないように意識しています。旅先や出かけた先で、事件や事故に遭遇した時にすぐに対応できるよう、日ごろからメモ帳等いろいろ持ち歩いています。よく教官に、「休みの日は、制服は脱いでも心の制服は脱ぐな」と言われていました。仕事とプライベートはあまり分けることはなく、警察官は自分の姿そのものという感じですね。
市民の信頼を得る
私が勤務しているのは水戸駅前の交番ということもあり、地理案内をすることも多いです。「ここにはどうやって行ったらいいですか」と聞かれることがたくさんあります。また、落とし物を届けに来たり探しに来たりする人も多いですね。
以前、私が管轄している地域で窃盗事件が多発したため、「パトロールをして欲しい」といった申し出を受けました。そこで、夜を中心にパトロールカードを付近の家のポストに入れて回ったところ、その家の方から連絡が来て「毎晩パトロールご苦労さまです。安心して眠れます。ありがとうございます」と、とても感謝されました。それが警察官になって嬉しかった出来事の一つですね。
地域警察官として、交番に来所してくる方を丁寧に対応する以外に、近くの家々を「困ったことはないですか」「お元気ですか」と確認をして回る巡回連絡も行っています。その際、親身になって話すことで市民の皆さんの信頼を得られるよう頑張っています。地元の方とコミュニケーションをとることで「こういうところが危ないよ」と、自分では気が付かないような意見が聞けたり、「暑いけど頑張ってね」など、気遣いの言葉をいただくことも増え、とても嬉しく感じています。
熱いハート、冷静な頭
警察の仕事は、一つとして同じことはありません。日々発生する事件や事故に対応しますし、ときには身の危険を感じる現場もあり、毎日が変化の連続という感じです。
そんな警察の仕事をするには熱いハートが必要です。それと同時に頭は冷静でなければなりません。どんな事件や事故が発生しても、慌てず冷静に対応することが大切なのです。
以前先輩から、「心に熱い想いがあっても、それを熱くなっている相手にはぶつけないように、冷静な頭が必要だ」という話を聞き、とても重要なことだと感じました。“熱き心を持って、冷静に対応する”。まだまだ経験の浅い私には難しいことではありますが、経験と勉強を重ねていき、早く先輩に追いつけるよう日々頑張っているところです。
今、自分が目標としている警察官は、中学生の頃に対応してくれた警察官です。誰に対しても誠実に対応し、一生懸命になって行動することで、市民の皆さんに頼ってもらえるような警察官になりたいです。
将来的には後輩がたくさんできるわけですから、そういう後輩たちにも慕われて、この人に聞けば何でも分かるというような頼りがいのある先輩になりたいですね。
先輩上司から一言
私が一番大事にしているのは、やる気と情熱です。法律など実質的に覚えることはたくさんあります。しかし、新しい配置になった警察官に言っているのは、常に気持ちの面です。「自分たちが市民を守るんだ」という気持ちを忘れずに、持ち続けてほしいと思っています。そのためにも、積極的に若い人と接し常に声をかけて、一生懸命やっていることや頑張りを認め、褒めるようにしています。そうやって新人の心に火をつけています。木村さんは常にポジティブで、どんな仕事にも前向きに取り組んでいます。高い向上心を感じますね。仕事を頼んでも、分からないことはそのままにせず、周りに聴いたり自分で解決しようとする姿勢が見え、安心して仕事を任せることができています。これからも頑張ってくださいね。