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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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幼稚園教諭

こいずみ のりあき

小泉 範明さん

26歳・東海高等学校〜リリー保育福祉専門学校出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.8
  • 幼稚園教諭
  • 教育・学習支援
  • 男性
  • 茨城県央

男性だから女性だからは関係ない。人と関わっている時間が一番楽しい仕事。

取材者からの紹介

外遊びが好きでスポーツコースのクラス担任をされている小泉先生。「幼稚園の先生は人と関わっている時間が一番楽しい仕事」と瞳をキラキラさせながらお話ししてくださった姿が、とても素敵で印象に残りました。男性幼稚園教諭としてご苦労されることもあると思いますが、そんなときに彼を支えているのは子どもたちの笑顔ではないでしょうか。これからも子どもたちと共に成長し続ける、子どもたちの憧れの男性幼稚園教諭でいてほしいです。

男性の幼稚園教諭はやはり珍しく、アポイントを取るのに少し時間がかかりましたが、小泉さんに出会うことで貴重なお話を聞くことができました。男性幼稚園教諭の割合はまだまだ少ないですが、この記事を読んで学生の皆さんに“職業選択に性別は関係ない”ということを知ってもらえたら嬉しいです。

保育は自分の進むべき道

幼稚園教諭に興味を持ったのは、中学2年生のときでした。私は当時、教師に憧れていて、将来は小中学校の先生になりたいと考えていました。担任になって、たくさんの子どもたちと一緒に生活したり学校行事で盛り上がったりして、子どもたちとの時間を共有できたらすごく楽しいだろうなと思っていたんです。その気持ちを中学の先生に進路相談をしたとき、幼稚園や保育園の先生も子どもの教育に携われるというアドバイスを受けました。実際に現場で体験してから自分の将来をきちんと決めるために、高校は幼稚園のカリキュラムがあるところに進学しました。そして高校卒業後は、保育を専門的に学ぶことができる保育福祉専門学校に入学。専門学校は経験を積むための実習が多かったので、始めは大変でしたね。でもたくさんの子どもたちと接したり保護者の方と話をしたり、先生方の考えを聞くことで、保育の楽しさを感じることができました。保育は自分の進むべき道だと実感できたことで、私は改めて幼稚園教諭になろうと決意しました。

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高校時代(左手前)

男性がぶつかる壁

就職活動はとても大変で、面接を受けても男性は受け入れてくれないところもありました。幼稚園教諭を希望する男性の方なら、きっと誰もが最初にぶつかる壁だと思います。私は縁あって専門学校の附属園に声をかけていただいたので、今の仕事に就くことができました。この職場は理解ある女性の先生方ばかりで、温かく受け入れていただいたので本当にありがたかったですね。

また働き始めて1年目は、子どもたちとの距離感や保護者との信頼関係を築くことが大変でした。保護者の方からは「男性の先生で大丈夫なの?」とよく言われてしまいましたね。しかし1年目であってもプロはプロなので「ちゃんとした先生なんだな」と思っていただけるような保育を心掛け、保護者の方がお子さんを安心して預けられるよう私から積極的にコミュニケーションをとるようにしました。

朝はお子さんと一緒に登園してくる保護者の方に、前日の様子や朝の体調を教えてもらっています。子どもは自分の体調をなかなか自己表現できないので、1日保育をするにあたって保護者の方との会話はとても重要なものです。1日の保育が終わると、日中の出来事を記録したり、その記録をもとに保護者の方に電話で伝えたりして、お子さん一人ひとりにしっかり関わる保育を心掛けています。

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成長を間近で感じる

保護者の方が一番近くでお子さんを見ているのは当たり前ですが、その次に関わっているのが私たち幼稚園教諭だと思うんです。日々、私たちは子どもたちの成長を間近で感じることができます。この幼稚園では、運動会・クリスマス会・ひな祭り会の3大行事があり、園児と職員が一丸となって取り組んでいます。前回のクリスマス会で私のクラスは、「不思議の国のアリス」の劇をやりました。劇は大成功で、終わると同時に保護者の方やほかのクラスの園児からたくさんの拍手をもらうことができました。ステージの上に立つ子どもたちの達成感に満ちた笑顔いっぱいの表情に、私も胸が熱くなりましたね。行事が終わった後には、クラスの子どもたちの笑顔がさらに増えたり、今までおとなしかった子が私によく話しかけてくれるようになったりと、たくさんの変化を見ることができました。

世の中に人と関わる職業が多くある中で、幼稚園の先生は人と関わっている時間が一番楽しいと感じられる仕事だと思います。もちろんつらいことや失敗もありますし、どうしても子どもと気持ちが分かり合えないときもあります。そういうときは大変だと感じることもありますが、姿勢を低くして子どもの目線で話したり、何を考えているかを自分の経験から感じ取ったりしています。

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父親のような存在として

男性幼稚園教諭が絶対必要かと聞かれたら、私自身は「はい」とは言い切れません。でも男性だから女性だからというのは関係なく、この道を目指して本当になりたいと思っている人ならば、必ず必要性はあると思います。

また男性の先生は父親代わり、女性の先生は母親代わりとして子どもと接することもできるのではと思っています。私は外で遊ぶのが得意なので、父親のような存在として元気いっぱい子どもたちと遊んであげることができます。

子どもが好きで、この職に就きたいと強く思っているなら、どんな人でも諦めずに目指してもらいたいですね。女性でも男性でも、素晴らしい先生はたくさんいらっしゃいます。これから先も素敵な先生がどんどん出てくると思うので、私も負けないように子どもたちと共に成長しながら頑張ろうと思っています。男性でも今では、特に不安もなく楽しく働けますので、これからもっと男性の幼稚園教諭が増えていってくれたら嬉しいですね。

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先輩上司から一言

リリーの森幼稚園は、職員育成プログラムの手順がマニュアル化されています。そのため、様々なタイプの新人の先生に合わせてプログラムを立て、段階別に研修を重ねていきますので理解度も把握しやすく、一つひとつ確認しながら進めています。小泉先生には、一つの仕事をあきらめずにきっちり最後まで取り組む力があります。前向きに仕事に取り組む姿勢が素晴らしいですね。今年度より、学年主任として、しっかりリーダーシップをとり、周りの意見をうまく調整しながら、後輩の指導にあたってもらいたいと思います。

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