しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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葬祭

すずき えりか

鈴木 恵利華さん

水城高等学校~茨城キリスト教大学出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.9
  • 冠婚葬祭
  • 女性
  • 茨城県央
  • 葬祭

人生最後の儀式に立ち会う葬家の方に満足していただけるように。

取材者からの紹介

とても前向きな性格の鈴木さん。繊細かつ大胆な仕事ぶりからは、仕事に対して実直で芯の強い人であることを感じました。心配りや気配りをとても大切にしていてあたたかな優しさの持ち主です。これからも、より一層、人とのつながりを大切にしていって欲しいなと思います。

やりたいから貫く

専攻が栄養学だったので、入学当初は、漠然と栄養の道に進むのかなと思っていました。しかし突然の出来事で人生観が変わりました。大学4年時の同級生の死…、葬儀に参列して強く感じた想い。その人の最期の儀式に立ちあうことの意義…、これって素晴らしいことなんじゃないかって。興味のあること以外はどうしても続かない性分。人と同じ仕事はしたくなかったということもありましたし、自分のやりたいことをやってから他の仕事をしてもいいのではという考えがありました。葬儀の仕事に就くにあたってまわりから反対されることもありましたね。それでも自分がやりたいことを貫こうと思って決めたんです。

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学生時代
私の学生時代は、授業を終えたら遊びとアルバイトの毎日でした。遊びと同じくらい楽しかったアルバイト、楽しかっただけではなく、社会勉強という貴重な体験、たくさんの仲間との出会い…。多くの時間を過ごした分、今の私にとって欠かせない人間力を身につけることができたと思っています。

100件あれば100通り

学生時代のアルバイトの経験が今にも活きています。居酒屋の2件掛け持ち。ハードでしたが、すごくためになりました。接客はもちろん、汚れたお手洗いの掃除とかを通して忍耐力がつきました。お客様の名前を積極的に覚える力がついたのもアルバイトの成果かな。この仕事は、葬儀までで終わりというわけではなく、法事や新盆などのアフターフォローの機会や、葬儀後の相談などでまたお会いすることもあります。葬儀はそれぞれ違います。100件あれば100通りの葬儀があります。何を求めているかを出来るだけくみ取り、それにどう応えるか…。例えば、生前の想い出を形にするメモリアルコーナーに重点を置いて、ロビーの一角に場所を設けて、会葬者の方に見ていただき、在りし日の姿をお偲びいただくという方法もあります。だからこそ、それぞれが印象に残っているのです。

全ての責任を負う気持ちで

葬儀が発生した際、病院へ故人様をお迎えに行く場合もあれば、すでにご自宅にご安置されている場合もあります。ご自宅に伺ったら、ドライアイスの処置と枕飾り(お参り)の準備をします。そのあと、ご遺族の方と打合せをします。日程等の全てが決まったら事務所に戻って発注、各所への連絡を済ませます。葬儀の日までは、葬家さんと連絡をとりながら、細かい打ち合わせをしていきます。葬儀のときはご遺族のお迎えから式が終わるまでの段取りを行います。基本的に1件に付き担当者が段取りから進行まで指揮をとります。一切のミスは許されないので、気配り、心配りに注意しながら、滞りなく終えることが出来るように責任感を持ってやっています。

私と同世代の方がお亡くなりになられた時、親御さんが「同世代の鈴木さんはこうやって頑張っているのに…」と涙ぐまれました。ひときわ身にしみる想いがこみ上げます。担当が私じゃなくて年配の人だったら、葬家さんも思うことが違ったのかなって。死に年齢は関係ありません。若くしてお亡くなりになった場合、ご遺族の悲しみはより深いものとなるでしょう。しかし、最愛の人が亡くなるということは、ご遺族にとっては年齢など関係なく、深い悲しみに包まれます。遺族の方が気持ちを整理できるように話を進めていくことは本当に難しいものであり、そしてとても大切な部分です。

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正解のない仕事

「人と違う仕事がしたい」という人は、この業界に向いていると思います。毎日が同じ仕事はなく、これが絶対正解というものも無いと思うのです。その意味で大切な向上心に重きを置き日々勉強しています。そんな思考の持ち主は、この仕事にやりがいを見出していけると思います。葬儀業界の休みに曜日は基本関係ありません。一応シフトはありますが、葬儀の入る状況次第で変わります。それが、この仕事の特徴だと思います。今は時間に関係なく電話がかかってきます。季節によって対応も様々です。電話を頂いた時点でドライアイスを持って夜中にお伺いすることもあります。24時間365日「きょう会社が休みだからできません」なんてこと、絶対できないわけです。

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女性だからこそできること

私が担当しているエリアは、男性担当者が多いです。そんな中、私が担当した葬儀で「女性でよかった」と言われることがあります。とても嬉しく思います。反対に、打ち合わせの際に葬家さんから「あれ、男の人は?」と言われることが一番悔しいです。まだまだ女性でも働ける職場という認知度が低いと感じています。

基本的には男性の担当者と同じ職務をこなしています。ただ、花輪など、どうしても重いものは持ち上がらなくって…。体力的に女性では難しい場面もありますが、対等といわれるように努力の日々です。女性は、位置がズレているとか何か落ちているとか、少しの変化に気がつくことが多いかと思います。着慣れない喪服の帯が崩れているのを直してあげたり、襟を直してあげたり、男性ではなかなか気付かないところってありますよね。まさに女性ならではの心配りを大切にしていきたいですね。この業界も近頃は女性が増えてきました。でも、「女の人って就職しても結婚が決まったら辞める」ってまだまだ思われているところがありますが、今の世の中、共働きが多いですし、実際に女性が第一線で働いている業界も多いですよね。そういう意味で、この業界でも「女性が活躍できる」ということを知ってもらえればと思います。「女性だからこそできること」をもっと見いだし、これから女性がどんどん増えていけばいいなと思います。

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私の強み・底力

私の強みは…前向きなところ。基本的に落ち込むことはほとんどありません。落ち込んだとしても、すぐ立ち直ります。仕事でミスをしたとしても落ち込まない。もちろん反省はします。そして、同じ間違いは二度と繰り返さない。

やるなら、何事も楽しくやる。楽しくやれば、いろいろなアイデアが浮かんでくることもあるので…。落ち込むのではなく、常に前向きに考え、それをプラスの力に換えていくこと。この強みをいかして仕事に打ち込んでいます。

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