しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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バス運転士

すずき なおと

鈴木 直人さん

29歳・勝田工業高等学校出身

  • 3次産業
  • Hope Vol.9
  • バス運転士
  • 男性
  • 茨城県央
  • 運輸

「バスの運転士になる」という夢を持ち続けた

取材者からの紹介

鈴木さんは幼少の頃からバスに詳しく、いろんな車型に興味を持ち、更にはバスの木の床からするワックスの匂いも好きだったことなどバスへの愛を語ってくださいました。運転席に座っている時の表情は、とてもキラキラしていて素敵でした。鈴木さんは常に笑顔を絶やさず、周囲の人を優しい気持ちにさせてくれるような運転士さんです。

大好きなバスの運転士になりたかった

私は子どもの頃からバスを利用する機会が多く、ずっとバスが好きでした。運転をする仕事全般に興味はありましたが、一番なりたかったのは、やはり大好きなバスの運転士だったんです。バスの運転士になるためには大型2種免許という特殊な免許が必要なのです。その養成制度が茨城交通にあることを知ったのが入社を志した大きな理由。免許の取得をすると、まず先輩教官の指導の下、毎日バスを運転するという訓練を2週間程します。その後、引き続き先輩教官に乗ってもらいながら、実際にお客様を乗せて走ります(約1カ月間の訓練を経て、ようやく一人前の運転士として認められる)。

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学生時代
自動車や機械が好きということと、色々な資格欲しさに工業高校へ進みました。毎日、友達に逢いに、遊び感覚で学校に行っていましたね。好きな工業の科目は真剣に取り組み、それ以外の普通授業はそれなりに取り組んでいました(笑)。

正確に且つ安全に目的地へ

現在、私は路線バスを担当していますが、完全に仕事に慣れるまでには時間がかかりました。茨城交通では数ある路線を、乗務員全員で順番に担当していきますので、日々運行するルートも時間帯も違います。最初の頃は緊張して道を間違えたり、独り立ちして慣れてきた頃にも勘違いを起こしたりすることがありました。しかし、今では64系統あるコースや、何百もあるバス停の位置も名称もすべて頭に入っています。覚えるまでに約3~4カ月は要した運賃の計算もできるようになりました。バス停やご案内など、運転業務以外のことでも覚えることは沢山あるのですが、私の場合、まずは終着点をしっかり認識することを第一に考えていきました。また、行き先を間違えないようにするという「正確さ」に加え、「安全運転」をすることも当然ながら大切です。運転士はお客様の命を預かっていますので体調管理にも気を配ることはとても重要です。いわゆるきちんとした生活習慣という感じでしょうか。「よく寝ること」が私のモットー。朝が得意ではないということもありまして…、仕事が終わって帰宅したら、すぐにごはんとお風呂を済ませて就寝するように心がけていますね。絶対に寝坊は許されない仕事ですので、今でも目覚まし時計は三つセットしているんですよ。お客様を正確に、かつ安全に目的地へ導くことが使命ゆえの工夫です。

お客様のことを常に気にかける

仕事をしていてやりがいを感じる瞬間は、お客様からお礼の言葉を頂いた時です。中には私の名前を覚えてくださっていて、「今日も鈴木さんで良かった」とおっしゃってくださった方もいらっしゃいました。お客様のお声やその表情から感謝されていることが伝わってくるので嬉しくなります。いつも通勤・通学で乗車するお客様のことは覚えていますし、そういった方が乗ってこない日には「どうしたんだろう」と思うこともあり、お客様のことは常に気にかけています。運転中はお客様に負担をかけないよう、急ブレーキを避け、また発進の操作や曲がる時のハンドルの角度などによって揺れが大きく変わるので、丁寧な運転を心がけています。

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体に染みついている

バスの運転士になってから感じる自分自身の変化、それは、危険の予測がより一層できるようになったということです。今まであまり気にしなかった歩行者に注意し、突然飛び出してくる自転車や、ウインカーを出さずに急な車線変更をしてくる車がいないかどうかなどに気を付けています。バスの運転士としての意識が体に染みついたようで、自家用車で走っているときにもお客様を乗せているような気持ちで運転をするようになり、バス停を見ると、ついブレーキを踏んでしまう、ということもあります。また運転の経験を積み重ねてきた中で、道路以外の観光名所についての知識も増えたと実感しています。

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自分のペースを大切に

運転技術が優れているのはもちろんですが、実はマイペースな性格の人はバスの運転士に向いているのではないかと私は思います。運転中には、道路状況やお客様とのやり取りなどで予想外のことが発生し得るので、そういった時に頭が真っ白になって対応できなくなってしまう、ということは避けなければなりません。そのためどんな状況でも自分のペースを乱さず臨機応変に対応できるということは、バスの運転士として必要な能力だと思います。私が尊敬しているある先輩運転士は、主に観光バスをメインに運転しています。観光バスは通常のバスより大きいので、知らない土地に行く時は通れるかどうか不安になることが多いと思います。しかし、その方はどんな道や状況でも焦らず常に冷静沈着に運転することができるんですね。その姿には本当に憧れちゃいます。将来、通常のバスより豪華で、見晴らしのよい観光バスを運転してみたいという夢があるので、自分のペースを大切にして、より一層勉強して、その先輩のように運転できるようになりたいと思っています。

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私の強み・底力

私の強みは責任感と向上心です。プロドライバーとして一般車両の模範になれるよう、接客態度や言葉遣い、自分の表情など日々勉強中です。先輩や同僚への相談も怠りません。常に笑顔を意識してお客様にとって話しやすい、聞きやすい環境を作るのも大事なこと。行き先が不安な方や、初めてバスに乗られる方も方もいます。笑顔でいれば、お客様の不安や緊張も解れると思います。その笑顔が底力かもしれませんね。

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