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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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精神保健福祉士

かんばやし まこ

上林 真子さん

23歳・長崎日本大学高等学校〜東京医薬専門学校出身

  • 2015年
  • 3次産業
  • 女性
  • 福祉
  • 茨城県南

障害があるかないかに関わらず、私たちは誰かに支えられて生きている

取材者からの紹介

輝くような笑顔が素敵な上林さん。その温かな笑顔の裏には「誰かの支えになりたい」という熱い思いが秘められています。就労支援事業所での取材中にも、利用者さんと会話を交わし、みなさんに頼りにされているお姿がうかがえました。-「私にとってこのお仕事は、利用者を身近で支援していく中で自分自身も成長させてくれるもの」-実際に働くその様子を見て、とても素敵なお仕事だと思いました。

人のためになる仕事がしたい

私は幼少期から水泳をやっていたため、水泳の先生になりたいと思っていました。しかし高校の時に怪我をして選手として活動することができなくなってしまい、いざ自分の進路について考えた時、人のためになる仕事につきたいと思いました。そんな中身近に精神疾患にかかってしまった人がいたことから、精神的な病気のことについて興味をもちました。その人の様子を傍で見て学びを深めていくうちに、「精神疾患を抱えている人たちは、生活環境が良くなればもっと暮らしやすくなるのでは」と思う場面が出てきたんです。そのため心の病を抱えている人達の生活を密に支える仕事に魅力を感じるようになり、たどり着いたのが今の仕事の精神保健福祉士でした。

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自立した生活を目指す

精神保健福祉士というのはみなさん聞きなれない仕事かもしれませんが、精神障害を抱えている方たちの相談を聞き、食事など生活していく上での支援や就労のお手伝いを行っています。私が現在所属している「NPO法人SMSC」では、主に就労支援事業、共同生活援助(グループホーム)、相談事業の3つの事業をやっています。就労支援の事業所には現在18名の利用者がいて、部品を組み立てたりする内職や、畑で野菜を育てて売ったり、仕事に就くために必要な面接の練習を行っています。グループホームでは他の利用者と共同生活を行い、自立した生活を送ることが目的です。食事の用意やお金のやり繰り、いろいろな手続きなど、利用者ができない部分は職員がお手伝いしています。やはり生活面で困ったことがあると仕事にも影響してくるため、日常生活を安定させながら仕事に就くことができるよう支援しています。相談事業では、利用者本人とその家族両方から精神疾患や福祉サービスなどの相談を受け付けています。支援していく上でプログラムを立てる際には、できるだけ本人の希望に沿ったものにし、利用者の状態によっては変化させていきます。

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自分を振り返る

高校卒業後は三年で現場につくことができる専門学校に進学しました。私の中で福祉の仕事につくと決めていたこともあって、在学中は福祉関係のアルバイトやボランティアをたくさんして、とにかく福祉一色という感じでした。しかし学生時代を振り返ってみると、福祉だけでなく他の分野にも興味をもっておけば良かったと思います。物事を考える際どうしても福祉目線に凝り固まってしまうんです。新しい考えやアイデアを生み出すためには、他の視点からアプローチをすることも必要ですし、そのためには、自分を振り返る時間を作ることが大事だと思います。

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常にゼロベースで

働いていて考えるのは「自分が考えている当たり前が、相手にも当てはまるとは限らない」ということです。人間である限り、どうしても思い込みや先入観は避けられません。そういった時に、「どうしてそうなるのだろう」「本当にそうなのか」という疑問を常にもつことで、より真っさらに近い状態で利用者と関わっていけるよう心がけています。それでも失敗したな、と思うこともあります。「自分一人が頑張って利用者を支えている」という感覚に陥ってしまうときです。それは実は危険なことで、ある意味独裁者と同じです。私たち人間はたとえ障害があろうとなかろうと、いろいろな人に支えられて生きているのには変わりありません。ですから私は自分一人ではなく、「SMSC」というチーム全体で利用者を支えていくんだ、という意識を忘れないようにしています。

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チャレンジできる場所

時には、利用者さんに『最近機嫌悪いね、どうしたの?』と声をかけられたりして、必死になるあまり周りが見えていなかったことに気付かされることもあります。普段は私たちが支援する側ですが、逆に利用者に支援してもらっている部分もあると思います。今後も私達と利用者が支え合いながら、様々なことにチャレンジしていける場所作りをしていきたいです。また福祉というと「介護とか大変そう」というマイナスのイメージがあるのではないかと思います。福祉といっても介護だけではなく、私が行っている対人援助などいろいろな種類があります。確かに大変なことはあるかもしれませんが、私はこのお仕事を「誰かを支えていけるってとても素敵だ」というプラスのイメージに変えていきたいと思っています。

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会社概要

日本では退院先が無い為に精神科に長い間入院しなければいけない人が沢山います。多くの人が当たり前に送っている日常が制限されている人がいるという事です。病気や障害があることで、何かを制限されたり、我慢しなけれ会行けなくなる社会は"イケて"いません。

当法人では、住む、働く、相談する場所を作り、障害のある方が安心して暮らせる社会を実現する事で誰もが希望を持って過ごせる"イケてる社会"を目指した活動をしています。

会社名 特定非営利活動法人SMSC
設立 平成24年4月4日
従業員数 9名
代表 根本 敏宏
事業内容 障害福祉サービス
ホームページ http://www.npo-smsc.jp/