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【しごとコレクション】

自分に合いそうな仕事・興味の湧く仕事を集める

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総務課会計係

わたなべ ひろひこ

渡邊 博彦さん

29歳・土浦第二高等学校〜茨城大学出身

  • 2015年
  • 3次産業
  • 公務
  • 男性
  • 茨城県央

「人の役に立ちたい」「社会の役に立ちたい」という信念。

取材者からの紹介

労働局は厚生労働省の支部局として労働に関わる様々な業務を行っている機関です。
今回私は、その中で総務課会計係として勤務されている渡邊博彦さんにお話を伺いました。総務課とは主に職員が働く環境を整備する仕事をされている部署です。渡邊さんは朗らかで律儀な方だったので、スムーズに取材を進めることができました。今回はその職務について詳しく教えて頂きました。

与えられた業務をこなすのが仕事だと思っていた

学生時代に塾講師のアルバイトをしていたのですが、そのときは、「この生徒のこの部分を伸ばしてください」というように業務を与えられて、渡された参考書などを使って自分のやりたい様に教えていました。当時はそのようにして「与えられた業務をこなし、月末に給料をもらうということが20年、30年と連続していくことが仕事だ」と考えていました。しかし、実際に就職してからは、誰かから与えられるのではなく、自分で調べたり、上司に相談したりしながら進めていく業務が多いです。

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公務員、労働局を選んだのは

就職先に関しては周りに公務員が多かった環境もあり、自然と就職なら公務員と考えていました。
また、人の役に立ちたいという思いが強くありました。そのため、大学入学前から公務員を志し、身近で目標に適している進学先を探した結果、茨城大学社会科学科を選択しました。

また、周囲の友達が将来の仕事についての意識を高く持っていたことも好影響を与えてくれたと考えています。その中で、なぜ労働局を選択したかというと現代社会では基本的に働くか自営しないと生きていけないため、働くことはつまり生活をしていくという事で、生活していくことは命そのものだと考えたからです。そのように人々が生活していく上で、とても重要なことである働くことに深く関わるという点で労働局を選択しました。

業務について

総務課会計係として労働局の内部、労働基準監督署、ハローワークで使う物品の調達を行っています。具体的には、障害の程度を調べる計測機械や、仕事と障害の因果関係を証明するために必要な器具を、どこの業者から買うかを決める「選定」という業務があります。また、それ以外にも外部との契約や、請求された資金の支払いなどの事務処理も行っています。総務課という部署は、当事者同士の間に立ち、橋渡し的な役割を担うことが多いという性質があります。その中で、両者の希望を通せるように、現場ではどういうことが必要とされているのかについて専門書やホームページなどで情報収集しながら業務を進めています。

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成功したこと、失敗したこと

栃木労働局に配属されていた時に高卒者向けの就職面接会の取りまとめ役を担当し、生徒と企業の間を上手く取り持つことができ、企業側からお褒めの言葉を頂いたことが印象に残っています。就職面接会は、複数の企業と生徒が参加する中で、生徒が面接を受けたい企業のブースに行き、面接カードを提出し、面接カードの内容に沿って面接をするという形で行われます。しかし、生徒によっては周囲の勧めがないとなかなか面接を受けることができない生徒もいます。私は、まず、会場内を随時巡回しながら、そういった生徒に対して声掛けをしました。
そして、希望の職種や条件を聞き、一緒に求人一覧を見ては希望に沿う企業を紹介し、面接を受けるよう指導していました。その結果として生徒が受けた面接回数を増やすことができました。また、平成23年度は、震災の影響で前年を下回ると考えられていた栃木県内の高校生就職者数でしたが、結果的に前年を上回ることができました。

一方で上手くいかないこともありました。例えば、就職後最初に担当していた書類の受付の業務において、就職したばかりの疲れで集中力を欠き、規則を十分に読み込まないまま処理を行ってしまい、誤った事務処理をしてしまったことです。その際は上司に指摘を受け、書き直しを命じられました。そのことから、指摘されたことを真摯に受け止めることはもちろん大切ですが、書類を書き直す際に、他の箇所にも調べ直すところはないか確認する等、その一歩先を意識することが重要だと改めて気づかされました。また、失敗した内容と次回の対応策をメモすることで、同じ失敗をしないようにし、仕事のやり方を自分自身に蓄積しています。

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相手の話をよく聞いて、しっかりと受け答えする能力

労働局は国家公務員の中でも、利用者と直接接する機会が多いため、サービス行政と呼ばれています。そのため、相手の話をよく聞いて、しっかりと受け答えをするという能力が必要になってきます。
また、労働局に就職することを希望し、現状そういった能力が備わっていないなと感じる人は、就職してから身に付けていくことが求められます。法律に則って公平公正な仕事をすることは公務員として必要なことですが、それに加えて労働局では、懇切丁寧に人の話を聞いて、丁寧に返すという作業を迅速に早く進めていくことができる、そのような人物が求められています。

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取得していきたい資格は

若年者の就職支援に携わった経験がとても印象深かったため、これからもやっていきたいと考えています。その際に目標とするのは、雇用される若者と雇用する企業のどちらにも満足してもらえるようにコーディネートすることです。そのために、キャリアコンサルタントや、産業カウンセラー(※参照)の資格を取得して、これからの職務に活かしていきたいと考えています。

※キャリアコンサルタント
認定機関:特定非営利活動法人キャリア・コンサルティング協議会
労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行う専門的な資格を有する者。国家資格と民間資格がある。(H28.4より国家資格となる)

※産業カウンセラー
認定機関:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
企業や組織で働く経営者を含む労働者、およびその家族を対象に、カウンセリングや組織へのコンサルティング、教育などの活動を通して、個人とともに組織が抱える多様な心の問題の解決への支援を行い、快適な職場環境づくりに寄与する仕事。

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公務員はやりがいのある仕事です

公務員の一般的なイメージとして、職務が型にはまっていておもしろくない、残業がない、採用の際には知識重視というイメージが強いですが、実際にはそういったことはありません。忙しい時期には残業はやむを得ないという時がありますが、これまで働いてきた中でも、思い出深い仕事が多くあり、とてもやりがいを感じています。

また、採用は人物重視で、面接を数回重ねて、人材を選び抜くという方針がとられていますから、現実には知識重視ではありません。その中でも、公務員を目指す学生に対しては「人の役に立ちたい」、「社会の役に立ちたい」という信念を持ってほしいですね。その気持ちさえあれば、厳しい試験も突破できると思います。また、仕事についてからも、そういった信念は自然と良い形で行動に現れると考えています。

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会社概要

茨城労働局は、労働基準、職業安定、職業能力開発及び雇用均等行政に関する業務を1つの組織の下に置き、労働行政への県民のニーズに対して適切なサービスの提供に努めている厚生労働省の地方出先機関です。
また、茨城県内各地に、適正な労働条件の確保・改善対策、労働者災害の防止や健康の保持増進対策、労災保険の給付などの事務を担当する労働基準監督署を、職業相談・職業紹介、失業等給付の支給、障害者・高齢者の就労促進などの事務を担当する公共職業安定所(ハローワーク)を設置しています。

会社名 厚生労働省 茨城労働局
従業員数 932名
茨城労働局長 中屋敷 勝也
事業内容 厚生労働省で定めた各種施策の施行。
茨城県内各地に設置している労働基準監督署及び公共職業安定所への業務指示及び庁舎管理などの事務。
ホームページ http://ibaraki-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/