仕事上で大事にしていることは「常に相手を意識すること」と「プロ意識」ですね。仕事は必ず相手がいて、その人の役に立つことで報酬を得るものなので。「働く」という言葉は一説によると『「傍（はた）」を「楽（らく）」にする』から来ているとのことですから、どうしたら相手が楽になるかを考えることが重要になります。また、自分でプロ意識を持って仕事をすることができるかどうかで、仕事の質に大きな差が出ると思っています。そこが仕事の面白いところでもありますね。やらされてやっていると良い仕事は出来ないので、ちょっとしたことにもプロ意識を持って主体的にやることが出来ると素晴らしい仕事ができます。たとえばコピー1枚とるにしてもどうしたら相手がより楽になるのかを考えて、自分に任せて良かったと思ってもらえるレベルにできたら、その方が自分も楽しいですしね。

「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」

採用担当者になった私が、若い方々に教えていく、となったときに出会って「これだ！」と思った本です。内容は、筆者が実際にマグロ船に乗り、9人の船員と40日間同じ船で過ごす中で漁師の方々に教えられたこと、学んだことが書かれています。口語調で読みやすく理解しやすい本なのですが、この本の中には、社会人で生きていく上での基礎基本が集約されています。ですから、この内容を理解して行動にうつすことができれば、どの会社でもやっていけるような内容になっていると思います。人との関わり方のコツであったり、仕事に対する考え方だったり。不注意でけがをしそうになった人に対しての叱り方にしても、頭ごなしではなく「お前一人欠けると困るから怒ってるんだ」と、心に響く叱り方をするんです。その他にも、「変えられないものは変えようとせず、今できることを考えた方が良い」といった働く上での大事な考え方を沢山知ることが出来ます。

仕事をして人の役に立つことは、とてもやりがいがあり、楽しいことだと思いますが、当然、責任が伴います。それを嫌だと思うかもしれませんが、実は皆さんも自ら責任を負って楽しんでいることがあります。例えば、着ている洋服。幼いころは全部親御さんが用意してくれましたよね。要するに、責任を負わずに、他人（親）任せにしている状態です。でも、成長した皆さんは、自分で選んだ服を着て、おしゃれを楽しんでますよね。つまり、自己責任のもと、自由を謳歌しているわけです。薄着で寒い思いをしても誰にも文句は言わないでしょうし、次から羽織れるものを持参しようと考えるかもしれません。「責任＝失敗してはいけない」と考えずに、失敗を次にいかせばいいわけです。
企業選びのポイントは、「自分に合った会社」ではなく「自分が合わせられそうな会社」を探すことだと思います。自分で起業しない限り自分の好きなようにできる会社はあり得ません。「自分に合った」で選ぶとギャップを沢山感じて「こんなはずじゃ・・・」と思う可能性が高いと思います。会社を良く知り、「このぐらいなら自分が合わせられそうだな」と感じる会社を選ぶのが、ベストだと思います。会社に入ってみなければ分からない部分は少なからずあるので、ギャップがあったときに自分が合わせられそうな会社を選んで精一杯、仲間やお客様のお役に立ってください。