しごとCHANNEL365【シゴトチャンネルサンロクゴ】

MENU

3ch

【The TOP ~社長の仕事~】

社長って普段どんな仕事しているの?

main.jpg

株式会社久松農園 代表取締役

ひさまつ たつおう

久松 達央さん

茗溪学園高等学校~慶應義塾大学 経済学部出身

「美味しさ」が担保できればOK

001.jpg

両親が農家ではないため、久松農園は僕が新規で始めた農園です。農薬や化学肥料を使わずに、自分達が食べて美味しいと思う様々な種類の旬の野菜だけを季節ごとに栽培し、お客さんに直接お届けしています。一般市場では、大きさや重さ、形などの規格を満たしたものを揃えないと販売できませんが、僕らはお客さんへの直接販売なのでそういう規格にはしばられないんですね。「美味しさ」がちゃんと担保できていればお客さんに売れるので、作るところから売るところまで一貫してやっているからこそ生まれる高い自由度が特徴です。

このままでいいのか~「農業をやりたい!」

002.jpg

大学卒業後は大阪の合成繊維会社で営業をしていて、農業には全然興味がなかったんですよ。仕事そのものは非常に楽しかったんですけど「このままでいいのか?」みたいな考えもあって、社会的に意義のある事をしたいと25,6歳の頃には考える様になりました。そこで、学生時代から興味があった環境問題や食べ物に農業が結びついてしまって、「関心のある事を仕事にしたい」と思い始めたんです。そんな中、仕事でフランスに行った時にベルギーやフランスの農家を見て「こういう素敵な暮らしをしたい!」「やっぱり自分の考えに間違いはない!」と決心がついて、出張から帰って上司に「会社辞める」って言ったのが28歳の夏ですね。

ちょっとずつ始めた農業への道

003.jpg

当時は農業法人と言われる法人格を持った農家が少しずつ生まれていた時期で、農家側と働きたい人側のマッチングイベントが茨城県でも設けられていたので、まずはそこに参加しました。そこで「自分で独立しようと思ってるなら、生産から販売まで全部やっている所で勉強しろ」って言われ、「それもそうだな」と思って1社すごく気が合った会社に入りました。経理や営業とかの実務をやりながら畑を少しやらせてもらうような形で1年間働かせてもらったんですが、遠からず独立するっていう前提で、今みたいに新人を雇用する補助金もないのに僕を採用してくれた社長は偉いなって感謝しています。
その後、母方の実家が農家だったので土浦に移り、まずは畑を貸してもらう所から始めました。親戚のツテがあるのは大きかったですね。最初はなかなか畑を貸してもらえませんでしたが、何度も説明を重ねるうちに1枚借りられ2枚借りられ、そうなったら「あの人も貸してくれてますけど」って交渉できる様になってきて、それでちょっとずつ広げていきました。

何でもかんでもやる

007.jpg

会社と言っても売り上げ規模4000万円で、正社員が僕を入れて4名、パートスタッフ3名の小さい会社なので、何でもかんでもやるんですね。いわゆる社長業ももちろんやりますが、生産から販売まで全部やっているので、現場に出て普通に収穫もするしトラクターにも乗るし、栽培計画も立てる。作るところから売るところまであらゆる事をやっている感じです。ただ、今はスタッフが育ってきたので、任せられる仕事は任せています。去年、今年5年目になる女性スタッフが農場長という栽培の責任者をやってくれていた時は、意見はするけども最終的に栽培に関して僕には決定権が無かったですし、少ない人数のチームなのでその時の各人のやりたいことや実力に応じて役割分担をしています。

続きを読む