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【The TOP ~社長の仕事~】

社長って普段どんな仕事しているの?

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勝田環境株式会社 業務部環境課 課長(現職:環境部兼人事部 部長)

もちづき てつお

望月 徹男さん

水戸第一学院~水戸短期大学

  • 2016年
  • 3次産業
  • 清掃業(産廃処理)
  • 男性
  • 茨城県北
  • 取材時には業務部環境課 課長を勤め、現在は環境部兼人事部 部長を務められています。

これからはボトムアップの時代~一人一人がオーナーシップを持って

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当社は主に一般廃棄物と事業系一般廃棄物、産業廃棄物の収集・運搬・処理を行っている会社です。それとは別に建物の解体などを行う工事課もあります。一般廃棄物を取り扱う部署は売上ベースで他部署と比較すると低いのですが、『地域の方々に愛される事務所をつくる』という社長の考えから、地域密着型で継続してやらせて頂いています。

RC(Recycle Center)事業部では産業廃棄物を中心に収集運搬し、中間処理を施した後に最終処分場に運搬しています。 自社で運送課と中間処理施設を持っている為、収集運搬から中間処理、それらをまた最終処分場まで運搬するという一連の処理フローを確立しています。
当社の社長ですが、リーダーシップの固まりのような社長なんですよ。まさにトップダウンで会社をぐいぐい引っ張ってきたんですけど、それゆえに、経営幹部全体に『社長に任せていれば安心』という安堵感があると思うんです。当社は中小企業ですから社長の長男である自分が会社を継ぐというのがセオリーであり、先代を超えて会社を大きくする方もいらっしゃいますけど、基本的には同族会社だと事業継承時に経営者の質が落ちる事が多いと思います。その時の為にトップダウンの経営からボトムアップの経営に切り替えていく時期が今だと感じておりますので、幹部社員の皆には常にオーナーシップをもって物事に取り組んでもらいたいですね。自分が社長だったら本当にその決断を下すのかということを常に自分に問うてもらいたいんです。
それが100円の買い物であろうが、1億円の設備投資であろうが、自分の会社だったら本当にその発言ができるのか、そしてその発言に責任を持てるのかという点でオーナーシップを持ってもらいたいと常々思っています。オーナーシップが育てば育つほど、ボトムアップの体制に切り替えていけると考えています。

時給800円からのスタート~イメージと現実とのギャップ~

自分が当社に入社したのは21才の時で、最初はアルバイトとしてのスタートでした。社長の息子ですから、『時給1000円くらいかな』と考えていたら現実は800円で、そんな甘い考えは通用しませんでしたね(笑)。お金の面では相当、厳しく教育されました。配属されたのは業務一課という部署で、主にし尿や糞尿の溜めてあるピットの内部に入って、それらをホースで吸引して処分するという仕事をしていました。あまりきれいとは言えない仕事ですので、それまで持っていた仕事のイメージとのギャップは感じましたが、4年間勤めて最終的には時給が1000円まで上がりました。

また、当時自分は高校を2回中退していたのですが、『このままではいけない』と感じて大学検定※1を取得するために大学検定取得予備校に通っていました。レポートなどを提出しつつ空いた時間にはアルバイトを続け、無事大学検定にも合格することが出来たので、その後は最終学歴を付けるために水戸短期大学※2に進学しました。学校に通う事自体があまり好きではなかったですし、アルバイトとの両立もあって大変でもありましたが、必要な経験であり貴重な時期だったと思います。

※1 大学検定:大学入学資格検定の事。平成17年以降は高等学校卒業程度認定試験へと名称と一部内容の変更がなされた。
※2 水戸短期大学:水戸市に本部を置く私立大学。2012年3月31日に閉校。

一生忘れない上司からの言葉

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短大卒業後、社長から新潟にある同業会社へ修行に行くように言われ、1年間そちらで現場の仕事を中心にたくさんの事を教えていただきました。お世話になり始めた最初の頃は自分が思う様に仕事ができず、周りの人と比べて『何でこんな事しかできないんだろう』と思い悩んで、常に情けなく感じていました。

ただ、不思議と人生のターニングポイントでいつもすごく良い出会いがあるんですよ。この時に出会った上司の古川さんはとても人間力に溢れている素晴らしい方で、ある日、自分が葛藤していると飲みに連れ出してくれて、「何で問題があった時にその場所から逃げようとしないんだ」と言われこう答えました。「そこで逃げたら二度とその場所へ立てなくなる気がしてしまうんです」と。すると古川さんは「逃げるって事はそこの場に戻れなくなるんじゃない。回り道するという事だ。真っ直ぐ進む事も大切だが、より安全に進む為、違う道を探して遠回りしてもいいじゃないか」と言ってくれたんですよ。最後に、「今考えても仕方のない事は、今考えるな。今のお前は26歳としての器しか育ってないのに、40歳で考えるようなことを今考えるな」とも言われました。この時の言葉はずっと心に残っていますし、死ぬまで忘れないですね。それからも何度も救われて、この方のおかげで1年間やり遂げられたと言っても過言ではないですね。今でも感謝しています。

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