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【The TOP ~社長の仕事~】
社長って普段どんな仕事しているの?
社会福祉法人オークス・ウェルフェア 理事長
かしむら しげる
鹿志村 茂さん
- 2016年
- 3次産業
- 男性
- 福祉業
- 茨城県北
三方徳~売り方良し、買い方良し、世間良し~
特別養護老人ホームの方では現在整備中ですがスタッフ用のカフェをつくっています。それにプラス、2畳ほどの広さですが床暖房が入った個室の休憩室も5部屋用意してあります。いつもみんな一緒にいる必要はないですよね。人によって、その日の気分によって、みんなでワイワイしたい時もあれば一人で籠りたい時もあると思います。また、どうしても身体を使う仕事ですので、マッサージチェアを導入するなど出来るだけ働きやすい環境を模索しているところです。ちなみにこども園も全面床暖房です。子ども園だと子供ども達に合わせて床に近い所で動く事が多いので、下半身が冷えやすいんですね。そうすると女性のスタッフには流産の可能性や不妊といった問題が生まれてしまうので床暖房を導入しました。子育て支援と言っておいて自分の所のスタッフが辛い思いをして働くのはおかしいですから。
参考にしているのは売り方良し買い方良し世間良しっていう『三方徳』の考え方ですね。売る方だけが良い思いをする事は無いし、買う方だけが良い思いをする事もない、どれか一方だけを良くしようとしてもそんな商売は成り立ちません。もしそういった状況があったとしても継続は難しいでしょう。これは当法人でも同じかなと思っています。福祉系の事業をしている企業さんには利用者さんを1番に考えているところが多いです。でもそれに関して私は少し違うと思っています。他者の利益を優先するって考え方ももちろんありますが、自分が幸せじゃなければ人を幸せにしたいと思わないでしょうし、笑顔を知らない人が他の人を笑顔にするのって難しいですよね。だから当法人では働く人が最優先で、スタッフが幸せなら自然にそれが利用者さんにも伝わっていくと思っています。
その人自身が “普通”だと思う生活がおくれる社会に
みんなと同じ服を着ないといけない事に納得がいかず、中学3年間は我慢しましたが高校は私服の学校にしました。それなのに、「入学式には中学校の制服を着て来い」と言われて、「何のためにこの高校にしたと思っているんだ」と思い、僕一人だけ私服で参加しました。だから当時のアルバムを開くと、みんなが黒と紺色の制服を着ている中で一人だけ赤い服を着ていたので、どこに自分がいるのかすぐ分かります。その後も右左別の靴を履いてきたり、学校の先生からしてみたら悪い生徒だったかもしれないですね。ただ、『みんなが普通だと思っている事』に一石を投じたいだけで、周りからの視線とかもあるから本当は結構辛かったんですけどね(笑)。僕の幼少期では、障害者のお子さんやグレーゾーンのお子さんも全員一緒のクラスで勉強していて、みんなと同じ様に出来るのが“良い生徒”で、出来なければ“出来が悪い生徒”といった見方をされていました。その日本の均一性に抵抗がすごくあるんです。いろんな人間がいて今は社会に生きづらさを感じていたとしても、ちょっとした工夫や配慮や理解をすることで、その生きづらさを取り除くことで社会と折り合いをつけて、その人自身が“普通”と思えるような生活を出来るようになってほしいと思っています。逆に、そういった仕組みや場所、人がいなければ生活に困った人になってしまう事もある訳じゃないですか。それはその人自身にとっても社会にとっても望ましくない。立場が違う、いろいろな人に対するサービスをよりいいものにして提供していきたいと思っています。
会社概要
会社名 | 社会福祉法人オークス・ウェルフェア |
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設立 | 平成4年 |
事業内容 | 高齢者福祉 障害者福祉 子ども・子育て支援 |
ホームページ | http://ioaks.com/index.html |